金融法務事情

2016年2月号 (2035号)

金融法務事情

目次

最高裁判例特報
((1)〜(4)事件につき)
1 信用保証協会と金融機関との間で保証契約が締結され融資が実行された後に主債務者が反社会的勢力であることが判明した場合において、信用保証協会の保証契約の意思表示に要素の錯誤がないとされた事例
((3)事件につき)
2 信用保証協会と金融機関との間の信用保証に関する基本契約に定められた保証債務の免責条項にいう金融機関が「保証契約に違反したとき」に当たる場合
((1)〜(4)事件=最三小判平28.1.12)
信用保証契約の錯誤に関する最高裁判決を受けて
――各界からのコメント――
I ジレンマをはらむ判決
三井住友銀行 浅田 隆
II 金融取引からの反社排除は債権回収
弁護士 今井和男
III  最三小判平28. 1.12(平成26年 (受)第1351号)ほか3判決の意義
京都大学 佐久間 毅
IV 保証契約の重要な部分についてのリスク共有
弁護士 関沢正彦
■論 説
銀行とFinTech企業によるイノベーション
――金融法とIT法の側面から見たFinTechの論点整理――
弁護士 野崎竜一/鈴木由里/三部裕幸/落合孝文
保険契約における暴力団排除条項と重大事由解除の規律
弁護士 大野徹也
ドイツにおける相続預金の法制度および実務
北海道大学 藤原正則
■担当者解説
会社法施行規則及び会社計算規則の一部を改正する省令の解説
――平成28年法務省令第 1号――
法務省 堀越健二/野澤大和/邉 英基
■民事執行・保全判例研究
〈第5回〉差押禁止債権が預金債権に転化した場合の差押禁止性の承継と差押処分の違法性(広島高裁松江支判平25.11.27金判1432号8頁)
新潟大学 吉田純平
■時 論
個人情報保護法・番号法の改正と個人情報保護委員会の取組み
個人情報保護委員会 其田真理
■金融法務最前線
ある融資における謀略の立証
中央大学・弁護士 加藤新太郎
■新連載
株主代表訴訟に関する平成26年改正会社法の逐条解説
第1回 多重代表訴訟制度の創設(1)
弁護士 塚本英巨
■連載
担保とるなら 不動産リスク再点検ゼミ
<第2回> 賃貸アパート・マンションのリスクマネジメント(その1)
不動産鑑定士 小野兵太郎
ロクミン通信 倒産手続Q&A
<第8回>Q19.破産管財人の職務等について、本誌においても過去にふれていただきましたが、もう少し詳しく教えて下さい
大阪地方裁判所倒産実務研究会
■法務余(夜)話
金融グループ経営の推進と責任の所在
■営業店コーナー
■金融判例に学ぶ 営業店OJT〈預金業務編〉
公正証書遺言につき遺言者の遺言能力と口授の有無が争われた事例
中国銀行・弁護士 小田弘昭
■実務相談室
集合動産譲渡担保と事業譲渡・会社分割
日本政策投資銀行 赤坂 務
■支店長のための労務管理講座
〈第37回〉障害者の雇用の促進等に関する法律の一部改正
弁護士 山根航太
■金融検査結果事例集から学ぶ 営業店のリスク管理
〈第23回〉不祥事件の再発防止――その3
弁護士 石塚智教/須藤雄宏
■判決速報
●債権者に対し業務停止の通知をした請負人に対する注文者の合意解除の申入れについて黙示の承諾があったとして合意解除の成立を認め、その後に破産した請負人の破産財団に対し注文者が有する前払金返還請求権が財団債権ではないと確認した事例
(東京地判平27.7.30)
●保証会社が、不実の所有権移転登記の名義人から根抵当権の設定を受けた場合における民法94条2項、110条の類推適用の可否
(東京地判平27.6.16)
●不動産競売手続においては、登記簿上不動産の所有者とされていない者が、真実の所有者であるとして、競売手続の終了後に、抵当権の実体上の無効を主張して買受人の所有権を争ったが、民事執行法184条の適用により、同主張が認められなかった事例
(東京地判平27.6.16)

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