金融システム改革への再挑戦

金融システム改革への再挑戦

定価:3,080円(税込)

編・著者名:小山田 隆[編著]

発行日:2026年03月31日

判型・体裁・ページ数:A5判・並製・304ページ

ISBNコード:978-4-322-14646-2

書籍紹介

いま、改めて金融システムを問う

ユニバーサルバンキングの禁止や銀商分離は妥当なのか?

日本再生に向けて、金融のポテンシャルを最大限に生かす道は何か?

日本を代表する10人の識者が日本の課題を踏まえ、金融機関グループの競争環境と規制のあり方に再び光を当てる。

主要目次

第1章 今なぜ金融システム改革なのか

小山田 隆

はじめに/金融システムの変遷/未完の金融システム改革/「失われた30年」と日本が直面する新たなパラダイムシフト/金融システム改革の基本的な考え方とその目的/金融システム改革案の意義とポイント/結びにかえて

第2章 金融制度の展望

神田 秀樹

はじめに/金融制度の横断化に関する過去の議論/金融事業者法制の横断化への展望/銀行の業務範囲に関する規制/結びにかえて

第3章 「失われた30年」における日本経済の構造的課題

福田 慎一

はじめに/拡大した資金余剰とベンチャー投資の低迷/2つのタイプの「市場の失敗」/ゼロ近傍に集中する企業の利益率/実現が遠い「貯蓄から投資へ」/超低金利政策の弊害/真の経済好循環とは

第4章 企業統治の変容と金融システム改革

宮島 英昭

はじめに/2000年代初頭:改革の第1の波と企業統治システムの多様化/企業統治システムの進化1:外部ガバナンス/企業統治システムの進化2:内部ガバナンス/組織アーキテクチャー/CG改革の経済的影響/企業統治と金融システム改革

第5章 金融システムの公共政策と「銀商分離」問題

松尾 直彦

金融委員会における筆者報告と金融委員会報告書に係るコメント/「銀商分離」問題の検討

第6章 資産運用立国への歩みと残された課題──成果の積み重ねと持続可能性の論点

原田 喜美枝

はじめに/資産運用立国に向けた主要施策の概観/実効性を担保する補完的枠組み/資産運用立国に向けた成果の可視化/残された課題/日本特有の問題/おわりに

第7章 金融資本市場制度改革の現在地

大崎 貞和

はじめに/改革の30年/金融資本市場制度改革の狙い/金融資本市場制度改革の見果てぬ夢/金融構造の変革に向けて

第8章 未来を閉ざすシステム──日本の銀行情報システムに見るレガシーの呪縛

岩下 直行

はじめに/銀行オンラインの歴史/ムーアの法則と銀行情報システム/顧客側のデジタル忌避と企業文化/銀行情報システムの肥大化と再構築の条件/新しい時代に対応した人材モデルの刷新

第9章 米メガテック企業の金融戦略から考える日本の金融

田中 道昭

なぜメガテックは“金融”に向かうのか─信用を再設計する者たちの登場/信用の構造を設計せよ─メガテックが築く「金融の見えないアーキテクチャー」/触れることで信頼が生まれる─Appleが設計した“信用というUX”の思想と構造/行動が信用を生む─Amazonが築いた“信用の流通インフラ”という見えない構造/構造のなかに信用を埋め込む─Googleが支配する“金融OS”という目に見えない権力/信用を再定義する3つの思想─Apple・Amazon・Googleの非対称構造を読む/構造を支配するテクノロジー─Apple・Amazon・Googleの戦略的技術経営論/社会のOSを誰が設計するのか─金融と信用を超えて広がる、構造設計の未来

第10章 金融システム改革が銀行ビジネスに与える影響

小山田 隆/廉 了

はじめに/非伝統的銀行業務の取組み状況/積極化する一般事業法人の銀行業参入と高まる存在感/金融システム改革が銀行ビジネスに与える影響/問われる個別金融機関の戦略

編著者紹介

小山田 隆(おやまだ たかし)

1979年東京大学経済学部卒、三菱銀行(現三菱UFJ銀行)入行。2014年副頭取、2015年より三菱UFJフィナンシャル・グループ副社長兼務、2016年頭取就任。2017年から特別顧問、2018年から三菱経済研究所理事長、日本国際問題研究所副会長。