定価:3,850円(税込)
編・著者名:久米 晋輔[著]
発行日:2025年06月02日
判型・体裁・ページ数:A5判・並製・384ページ
ISBNコード:978-4-322-14515-1
内部監査の神髄はアシュアランス(保証)にあり!
■VUCAの時代にうごめく多様なリスクの前でも、経営陣は立ち止まることを許されない。そのような経営陣にとって適時適切かつリスクベースの内部監査は必須である一方、その趣旨が骨抜きにされるケースも少なくない。内部監査に長年携わったエキスパートが、原理原則を徹底する“新しい”内部監査の方法論やリスク評価の実務、実装へ向けた考え方までを丁寧に分かりやすく解説!
現在ほど、監査の重要性が問われている時代はない。
会社や従業員、投資家の利益を守るための、
原則に立ち返った「攻め」の内部監査が重要である。
本書は、当グループのリスク管理・内部監査部門を
率いたエキスパートによる、本質をわかりやすく
解説した入門書の決定版である。
内部監査に携わる/内部監査を受けるといった
立場を問わず、内部監査を活用したいと考える
すべての関係者に勧めたい。
三井住友トラストグループ取締役会長 大久保 哲夫 氏
第1部 内部監査の役割と機能――コーポレート・ガバナンスとアシュアランス
第1章 内部監査の二つの機能
アシュアランスとは何か?/コンサルティングとは何か?/両機能の整理
第2章 コーポレート・ガバナンスの本質
ガバナンスとは何か?/本邦企業のガバナンス構造の変遷/組織内にモニタリング機関を設置するということ/モニタリング機能不全の真因
第3章 内部監査とコーポレート・ガバナンスの関係
二つの機能の役割/役割の混同による内部監査機能の劣化/三線モデルと第3線の役割/アシュアランスの「独立性」と「客観性」
第2部 リスクについての考察――リスク・ベースド・アプローチの根本理解
第4章 リスクとは何か?
多様な「リスク」の定義/内部監査における「リスク」の定義/「リスク」の定義から導き出される特徴/企業目的の複雑性
第5章 リスクの認識(特定)
リスクの所在――「プロセス」の洗い出し/監査手順書の構造――コントロールの洗い出し/コントロールのコントロール――PDCAの本質
第6章 リスク評価
リスク評価サイクルの回し方/リスク評価の単位/リスク評価のフォーミュラと実際/リスク評価とコントロール評価/リスク評価の対象となる時点/リスク評価のランク/原因の分析/リスク評価精度の向上
第7章 リスクの総合的把握
総合的な評価とは何か?/コントロールの相互関係/動的コントロール/リスクの相互関係/リスクのトレードオフ
第8章 経営リスク
「正解」がない世界/意思決定のプロセスとコントロール/サポートプロセスの限界/疑えない理論はない――経営理論の限界
第3部 内部監査の運営――新しい内部監査のフレームワーク
第9章 内部監査体制の再構築
アシュアランスの高度化の方向性/監査プロジェクトの運営/監査プロジェクトの解体と「リスク・データベース型」監査/「検証」の意味/年度計画とリスクアセスメント/リスク評価と監査報告
第10章 企業グループの監査体制
グループ・ガバナンス/企業グループの内部監査体制の設計/リスク評価の留意点
第11章 監査の品質管理
内部評価の実際/監査の品質評価の評価軸/総合的に品質を評価するとは?
第12章 監査戦力
監査員の資質/監査チームの運用/監査員の育成