定価:2,860円(税込)
編・著者名:木内 登英[著]
発行日:2025年01月23日
判型・体裁・ページ数:A5判・並製・260ページ
ISBNコード:978-4-322-14504-5
「経済のニュースは、立体的に捉える――1.歴史的経緯を知り、2.世界的視野・地理的な広がりをもって理解する、3.底流での相互関連を理解することが重要だ。これらを通じて、日々目にする経済の事象を深く理解し、ビジネスや人生設計に活かすことができるようになる」(著者)
マクロ経済分析の雄が贈る、経済・金融の動向予測に役立つ、ビジネスパーソン座右の一冊
第1章 歴史的円安の顛末
第1節 歴史的な円安は終局か
第2節 円を巡る議論の源流を探る
第3節 円安が生んだ日本経済の二極化
第4節 政府の為替介入と日本銀行との為替安定協調策
第5節 米中通貨覇権争いの行方
第2章 日本銀行の金融政策正常化
第1節 異次元緩和との決別に動いた日本銀行
第2節 非伝統的金融政策の源流を探る
第3節 2%の物価目標は達成可能か
第4節 日本銀行の政策が生み出した円安株高バブルと負の遺産
第5節 今後の正常化と経済への影響
第3章 暗号資産(仮想通貨)の将来
第1節 ビットコインの隆盛は続くか
第2節 暗号資産の源流を探る
第3節 投資対象としての暗号資産とその本源的価値
第4節 FTX破綻と取引所の信頼性低下
第5節 暗号資産の功罪とその将来
第4章 CBDC(中央銀行デジタル通貨)の展望
第1節 世界に広がるCBDC
第2節 CBDCの源流を探る
第3節 CBDCの功罪を考える
第4節 世界に衝撃を与えたリブラ計画の顛末
第5節 「デジタル人民元」とはいったい何か
第6節 「デジタル円」は誕生するか
第7節 新紙幣の発行
第5章 インバウンド戦略と地域経済の活性化
第1節 インバウンド需要の回復
第2節 インバウンド戦略の源流を探る
第3節 ポストコロナのインバウンド戦略
第4節 インバウンド需要の拡大を成長戦略に
第5節 地方経済の活性化と東京一極集中の是正
第6章 急速に進む出生率の低下と少子化対策の課題
第1節 急速に進む少子化と少子化対策
第2節 少子化対策の源流を探る
第3節 外国人技能実習制度の見直しと外国人材の活用
第4節 「外国人1割社会」で日本経済は再生できるか
第5節 世界の人口動態変化と世界経済
第7章 経済安全保障と米中貿易戦争
第1節 日本の経済安全保障
第2節 経済安全保障の源流を探る
第3節 コロナ禍で一層強まった日本の危機感
第4節 デリスキングとデカップリング
第5節 AI分野を主戦場とする米中覇権争いと台湾有事
第6節 「チャイナショック2.0」の衝撃
木内 登英(きうち たかひで)
野村総合研究所 エグゼクティブ・エコノミスト
1987年野村総合研究所に入社。経済研究部・日本経済調査室に配属され、以降、エコノミストとして職歴を重ねる。
1990年に野村総合研究所ドイツ(フランクフルト)、1996年には野村総合研究所アメリカ(ニューヨーク)で欧米の経済分析を担当。
2004年に野村證券に転籍し、2007年に経済調査部長兼チーフエコノミストとして、グローバルリサーチ体制下で日本経済予測を担当。
2012年に内閣の任命により、日本銀行の政策委員会審議委員に就任。5年の任期の後、2017年より野村総合研究所エグゼクティブ・エコノミスト。
主な著書に、『異次元緩和の真実』(日本経済新聞出版社、2017年)『決定版デジタル人民元』(東洋経済新報社、2021年)『投資家の疑問に答える 日銀の出口戦略Q&A』(銀行研修社、2022年)。