崩れゆく官僚制: 霞が関の失われた30年

崩れゆく官僚制: 霞が関の失われた30年

定価:3,520円(税込)

編・著者名:森永 耕造[著]

発行日:2024年10月23日

判型・体裁・ページ数:A5判・並製・316ページ

ISBNコード:978-4-322-14469-7

書籍紹介

公務員とはどんな生き物なのか?

人が制度を作り、制度が人を作る。元人事院事務総長が歴史を踏まえて、平成期の公務員制度改革が何を壊し、何を残したのかを明らかにする。統治機構の一翼を担う公務員制度と、そこで働く公務員の現実の姿を知るために必読の書。

◆天下り、キャリアシステム、セクショナリズム、昇進昇格、人事評価、給与の地域間格差など公務員制度が直面する18の課題を講義録形式でわかりやすく解説

◆各課題の沿革、制度、運用の実際を示し、それぞれが独立して読め、全体としても統一性が図られるよう構成

◆地方公務員を含む現職公務員、公務員志望の学生にも最適

主要目次

第1講 公務員とは――公務員の数と人件費

第2講 公務員の人材確保――採用試験制度の変遷

第3講 国家公務員の人事管理の実際――グループ別人事管理

第4講 公務員の人事管理と民間企業の人事管理――日本的人事管理の三種の神器

第5講 職階制――ジョブ型人事制度の導入と挫折から考える

第6講 新たな人事評価制度の導入と能力・実績主義の徹底

第7講 国家公務員の人材育成

第8講 天下り――定年制と早期退職慣行という二重の天井

第9講 国家公務員の労使関係と労働基本権問題

第10講 戦後日本の公務員制度改革

第11講 NPMと日本の公務員制度改革

第12講 官僚主導論の系譜

第13講 官邸主導の確立――幹部人事の一元管理と公務員人事の公正の確保

第14講 公務員制度におけるセクショナリズム対策

第15講 人事院勧告――勧告制度の意義と歴史的展開

第16講 地域給の変遷――地方と都市の経済格差はなぜ拡大したのか

第17講 外国人の就官能力と官製ワーキングプア──大公務員制が残した二つの課題

第18講 諸外国の公務員制度

おわりに ――あるべき日本の公務員制度のために

著者紹介

森永 耕造(もりなが こうぞう)

1959年福井県生まれ。東京大学教育学部教育行政学科卒業。1983年人事院採用。総務庁人事局、内閣官房に勤務。内閣官房内閣参事官、公務員研修所長、給与局長、事務総長等を歴任。2021年退官。学習院大学非常勤講師。