定価:6,600円(税込)
編・著者名:棚瀬 順哉[著]
発行日:2024年10月29日
判型・体裁・ページ数:A5判・並製・564ページ
ISBNコード:978-4-322-14467-3
外資系金融機関での実務+政策当局での経験+アカデミックの3つの側面から独自に為替市場の構造や国際通貨システムを詳細に分析する市場関係者必携の専門書。
学習院大学教授 清水順子氏 推薦!
■官・民・学それぞれの場所を経て長く外国為替の世界をみつめてきた著者が、実務家にとって真に必要な事項を徹底的に解説する「外国為替大全」。為替レートの決定理論、市場の構造、相場制度や介入等の為替政策、基軸通貨やCBDCなどについて、官民学の視点から追究した力作!
■「為替の専門家」に求められるレベルの知識が一通り得られる1冊。為替業務が長い方はもちろん、金融機関の為替担当部署に配属された方、企業の財務部門で為替を担当する方など、為替業務にかかわる方必読の書。
第1章 為替レートの決定理論:実務的アプローチ
第1節 歴史的経緯
第2節 フロー・アプローチ
第3節 決定理論のビルディング・ブロック:購買力平価と金利平価
第4節 為替レートと金利(金利差)の関係を再考する
第5節 アセット・アプローチ
第6節 ランダムウォークへの挑戦
第7節 決定理論を巡る最近の動き
第8節 為替の「ファンダメンタルズ」と誘導形モデル
第9節 実務者の視点からの若干のコメント
第10節 本章のポイント
第2章 外国為替市場の構造と決定理論への含意
第1節 外国為替市場の概観
第2節 BIS Central Bank Triennial Survey
第3節 代替的なデータ
第4節 国際収支と中長期のフロー
第5節 グロスのフローとネットのフロー
第6節 短期のフロー
第7節 外国為替市場の全体像
第8節 CLSデータを用いた円相場の実証分析
第9節 本章のポイント
第3章 為替政策
第1節 為替相場制度
第2節 為替に関するさまざまな「選択」
第3節 為替相場制度と通貨危機
第4節 為替介入
第5節 外貨準備
第6節 国際協調
第7節 本章のポイント
第4章 国際通貨システム
第1節 「基軸通貨」の定義
第2節 基軸通貨の変遷
第3節 「人民元経済圏」の特定
第4節 人民元は基軸通貨になれるのか? ドイツ・マルクおよびユーロとの比較
第5節 中央銀行デジタル通貨(CBDC)と人民元国際化
第6節 本章のポイント
棚瀬 順哉(たなせ じゅんや)
JPモルガン・チェース銀行東京支店/JPモルガン証券株式会社
為替調査部長 チーフ為替ストラテジスト
博士(経済学)
1999年にチェース・マンハッタン銀行(現JPモルガン・チェース銀行)入行。為替のトレーディングなどを経て、2000年よりFXリサーチチームにて為替市場の調査・分析および為替戦略の構築を担当。2013年6月よりチーフFXストラテジスト兼チーフEMストラテジスト、2015年6月より為替調査部長。2017年10月より財務省国際局為替市場課資金管理専門官として、外貨準備運用およびその他国際局所掌業務に関するリサーチを担当。
2024年4月より現職。1997年早稲田大学商学部卒業。1999年早稲田大学大学院商学研究科修士課程修了。2024年学習院大学大学院経済学研究科博士後期課程修了。