現代バリュー投資: インデックス投資、アルゴ、アルファを超えて

現代バリュー投資: インデックス投資、アルゴ、アルファを超えて

定価:3,520円(税込)

編・著者名:ゲイリー・スミス/マーガレット・スミス[著]浦壁 厚郎/角間 和男[訳]

発行日:2025年01月08日

判型・体裁・ページ数:A5・並製・276ページ

ISBNコード:978-4-322-14463-5

書籍紹介

バリュー投資に基づく新たなリスク計測、ポートフォリオ構築のアプローチを提唱する、すべての投資家にとって必読の書!

◆価格の上昇を期待して買うこと(投資1.0)は、大馬鹿者理論(自分が買った値段より、さらに高い値段で買う大馬鹿者が存在する)を前提とする。これに対し、バリュー投資家は、株式は企業の割合的な持分であって、そこには市場価格とは別の本源的な価値が存在すると信じる(投資2.0)。

◆その後に登場した平均分散モデル(投資3.0)、効率的市場仮説(投資4.0)、CAPM・マルチファクターモデル(投資5.0)は、数学的に洗練された手法を用いてリスク/リターンとその要因を分析するが、いずれも市場価格を基準としている点でバリュー投資とは相容れない。また、統計学やAI等の技術も誤用されていることが多い。

◆では、バリュー投資の思想に基づいて真のリスクを計測し、分散効果を勘案してポートフォリオを構築するにはどうすればいいのか。それが本書で解明される「現代バリュー投資」である(投資6.0)。現代バリュー投資の真髄を資産運用の専門家による達意の日本語訳で日本の読者に伝える。

主要目次

序 章

第1章 投資1.0――盲信と投機

第2章 投資2.0――バリュー投資の誕生

第3章 投資3.0――リスクの(誤った)測定

第4章 投資4.0――効率的市場とバリュー不可知論的インデックス投資

第5章 投資5.0――ファクターモデル、アルゴ、アルファの追求

第6章 投資6.0――現代バリュー投資

第7章 ケーススタディ――株式

第8章 ケーススタディ――住宅

第9章 投資の落とし穴9選

著者紹介

ゲイリー・スミス(Gary Smith)

ポモナ・カレッジのフレッチャー・ジョーンズ経済学教授。100以上の学術論文(共著を含む)と16冊の著書があり、近著は『Distrust: Big Data, Data-Torturing, and the Assault on Science(不信:ビッグデータ、データ拷問、および科学への攻撃)』。著書『Standard Deviations: Flawed Assumptions, Tortured Data, and Other Ways to Lie With Statistics(標準偏差:誤った仮定、拷問されたデータ、およびその他の統計で嘘をつく方法)』(邦題:データは騙る 改竄・捏造・不正を見抜く統計学)はロンドンタイムズ紙の「今週の一冊」に選ばれた。ジェイ・コードスとの共著『The 9 Pitfalls of Data Science(データサイエンスの9つの落とし穴)』は2020年PROSE賞ポピュラー科学・ポピュラー数学部門を受賞。

マーガレット・スミス(Margaret Smith)

認定ファイナンシャル・プランナー、認定コーチ、エニアグラム・プロフェッショナル、作家。イェール大学で経済学の学士号と修士号を最優秀で同時に取得し、ハーバード大学でビジネス経済学の博士号を取得。経済学の教授を10年間務めた。著書『Money: From Fear to Love(マネー:恐怖から愛へ)』は、エニアグラムの9つの性格タイプをお金に関連づけた最初の本であり、世界中で行われているワークショップの基礎教材となっている。

訳者紹介

浦壁 厚郎(うらかべ あつお)

野村フィデューシャリー・リサーチ&コンサルティング フィデューシャリー・マネジメント部共同部長。野村総合研究所コンサルティング事業本部、同金融ITイノベーション事業本部上級研究員、野村アセットマネジメント運用部シニア・ポートフォリオ・マネージャーなどを経て、2023年4月より現職。慶應義塾大学商学部卒、同大学院修士課程修了。

角間 和男(かくま かずお)

野村アセットマネジメント資産運用先端技術研究部キャリア・アドバイザー。野村総合研究所システムサイエンス部、野村證券金融工学研究センター、同ポートフォリオ・コンサルティング部長、エンサイドットコム証券代表取締役社長、野村アセットマネジメント投資開発部長、同資産運用先端技術研究部長などを経て、2022年7月より現職。