資本市場に向けた人的資本開示

資本市場に向けた人的資本開示

定価:2,420円(税込)

編・著者名:株式会社大和総研[編著]

発行日:2024年03月19日

判型・体裁・ページ数:A5判・並製・200ページ

ISBNコード:978-4-322-14432-1

書籍紹介

有価証券報告書による人的資本開示に係る課題、悩みを解決するために

■なぜ近年人的資本を巡る議論が活発になっているのか。その背景を理解するため、人的資本とは何かを改めて整理するとともに、これまでの経緯を振り返る。

■人的資本開示が重要とされるようになった背景を紐解き、同制度について詳細に解説。2023年3月期の有価証券報告書において実際行われた開示の動向を分析、そして人的資本に関する取組みが企業パフォーマンスにどのような影響を与えるのかを考察する。

■国立研究開発法人産業技術総合研究所と株式会社大和総研の連名で公表した企業価値と人的資本の投資の関係についてまとめた論文も一部加筆・修正のうえ紹介する。

■「人的資本開示」について一から知りたい方から、一定の知識を持っている方まで、企業開示実務に関わるすべての人にとって最適な書。

主要目次

第1章 資本市場で注目が高まる「人的資本」

第1節 国や企業の持続的成長に必要な人的資本への投資

1 人的資本とは何か

2 人的資本経営と人的資源管理

3 資本市場の評価は有形資産から無形資産に

4 日本における人的資本への投資に関する議論

第2節 人的資本の資本市場での評価

1 資本市場における企業の評価軸の変化

2 人的資本の評価のために必要となる情報開示

3 ESG評価機関の評価項目

第3節 企業の取組みと資本市場の評価の現状

第2章 世界的に制度化が進む人的資本開示

第1節 任意開示として広がってきた人的資本開示

1 従来のわが国における開示

2 人的資本に関する任意開示とその基準

3 人材版伊藤レポートと人的資本可視化指針

第2節 欧米で先行する人的資本開示制度の導入

1 EU域内における開示制度

2 米国における開示制度

3 国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)による国際的な基準の策定

第3節 日本における人的資本の開示義務化

1 コーポレートガバナンス・コードにおける人的資本

2 有価証券報告書における開示の拡充

3 わが国におけるさらなる人的資本の開示拡充

第3章 有価証券報告書における人的資本開示

第1節 人的資本の「戦略」

1 記述内容の分析とその方法

2 全体の分析結果

3 トピック別の分析結果

第2節 人的資本に関する指標の開示

1 人的資本の「指標及び目標」

2 従業員の状況

第4章 人的資本開示の今後の課題

第1節 人的資本開示の現状

1 求められる情報の一貫性

2 人的資本の「戦略」の課題

3 人的資本関連の指標をめぐる課題

4 よりよい情報開示に向けて

第2節 人的資本と企業価値の関係

1 人的資本と企業パフォーマンスに関するこれまでの研究

2 人的資本への投資と企業価値との関係についての測定・評価の試み