定価:2,970円(税込)
編・著者名:由井 晃二/尾木 研三[著]
発行日:2024年07月01日
判型・体裁・ページ数:A5判・並製・232ページ
ISBNコード:978-4-322-14384-3
日本経済を支えるために
金融機関の担当者が知っておきたい小企業融資の基礎知識
金融機関の行職員に、小規模企業・個人企業に融資をする場合のチェックポイント、小企業・個人企業との対話のあり方、ホンネの引き出し方などの「基礎知識」を事例と対話をふんだんに盛り込んで解説します。
第Ⅰ章 審査の見方と手順
Ⅰ-1 審査担当者の心構え――Cool Head but Warm Heart
Ⅰ-2 インタビューの準備
Ⅰ-3 提出書類の分析
Ⅰ-4 インタビュー①――コミュニケーション
Ⅰ-5 インタビュー②――質問の方法
Ⅰ-6 実地調査
Ⅰ-7 稟議書の作成
第Ⅱ章 定量分析のポイント1──比率分析
Ⅱ-1 小企業の比率分析の留意点
Ⅱ-2 収益性評価の留意点
Ⅱ-3 安全性評価の留意点
Ⅱ-4 効率性、生産性、成長性評価の留意点
Ⅱ-5 比率分析の留意点と信用(クレジット)スコアリングモデル
第Ⅲ章 定量分析のポイント2──実数分析
Ⅲ-1 法人企業の決算書の見方――実態財務を把握する
Ⅲ-2 確定申告書の見方
Ⅲ-3 実質自己資本の見方――「貸借対照表(B/S)」の実態を知る
Ⅲ-4 売上げの分析
Ⅲ-5 実質利益の見方――「損益計算書(P/L)」の実態を把握する
Ⅲ-6 利益償還と資金繰り償還
Ⅲ-7 今後の売上見通しの把握
Ⅲ-8 利益償還に必要な売上高
Ⅲ-9 帳簿類や預金通帳などの見方
Ⅲ-10 個人企業審査の留意点
第Ⅳ章 定性分析のポイント
──事業性評価の視点から
Ⅳ-1 本人確認等
Ⅳ-2 沿革・履歴の把握
Ⅳ-3 ビジネスモデルの把握①――事業内容をイメージする
Ⅳ-4 ビジネスモデルの把握②――商品・技術力
Ⅳ-5 ビジネスモデルの把握③――強みは何か
Ⅳ-6 資金使途
Ⅳ-7 納税状況の確認――支払の優先順位と資金繰り
Ⅳ-8 定性分析と定量分析とのリンク
第Ⅴ章 創業企業審査の留意点
Ⅴ-1 「事業計画書」の意義と役割
Ⅴ-2 事業計画書に基づく審査
① イタリアンレストランの事例
② 美容室の事例
③ スポーツ用品小売業の事例
[コラム]
① 毎日の行動計画を立てる
② 実地調査時にはここを見て!
③ 業種ごとの原価率
④ 大きな数字で暗算をしながら、企業の実態を把握する
⑤ 実証資料がない場合は、聴き取りや推測値を活用
⑥ 店の屋号や会社名に関心をもつ
⑦ 商業登記、不動産登記から見えてくる実態
⑧ 経営者の家族状況から見えてくる実態
⑨ 返済条件の考え方
⑩ 創業も既存の企業も、定量分析の基本的な考え方は同じ
由井 晃二(ゆい こうじ)
officeゆい 代表/元・日本政策金融公庫国民生活事業本部審査インストラクター
1978年国民金融公庫(現・日本政策金融公庫)入庫。支店勤務を経て、83年から1年間米国ジョージ・ワシントン大学(GWU)に留学。84年から本店業務第一部。支店融資課長や副事業統轄を歴任し、40年間にわたり小企業の融資審査に携わる。2011年から8年間、審査インストラクターとして約150人の新人審査員の育成に尽力する。
尾木 研三(おぎ けんぞう)
専修大学商学部教授 博士(工学)
1988年国民金融公庫(現・日本政策金融公庫)入庫。支店勤務を経て、94年総合研究所。2003年総務部企画室、04年総合企画部。08年国民生活事業本部リスク管理部。17年東京地区統轄室。19年リスク管理部副部長。
2022年専修大学商学部准教授、24年から現職。