定価:2,420円(税込)
編・著者名:小野塚 惠美[著]
発行日:2023年08月04日
判型・体裁・ページ数:A5・並・212ページ
ISBNコード:978-4-322-14348-5
企業経営者と資金提供者の“対話―エンゲージメント―”が日本企業の競争力を高めサステナブルな社会を実現させる!
■経営改革で陥りやすい罠を乗り越えるための「DX思考」の理解を促し、企業の社会課題解決への取組みを後押しする新たな金融の形を示す。経営と金融、別々に語られてきた「サステナブル」をつなげる方法を探る。
■Chapter 1で、サステナブル経営、そこへのトランジションの方法としての「DX思考」、事例として武蔵精密工業の「層累的発展」について論じる。Chapter 2では、サステナブルファイナンスのあり方と最近の発展について紹介する。Chapter 3ではサステナブル経営とサステナブルファイナンスの接続点として、哲学的視点、非財務情報開示、対話などを紹介し論じる。Chapter 4では、企業の価値について、製品やサービスを生み出す先にある社会的なインパクト創出の考え方、価値のコミュニケーションについて考える。最後にChapter 5では、サステナブブル経営とサステナブルファイナンスの実質化に向けて、現状を再確認しながら、民間セクターでの取組み、公的セクターへの提言、企業人・個人への期待をまとめる。
■経営層、事業・コーポレート部門担当者、金融関係者、必読!
Chapter 1 サステナブル経営
1.1 サステナブル経営とは
1.2 サステナブル経営の位置づけ
1.3 企業価値とサステナブル経営
1.4 財務的価値と非財務的価値
1.5 サステナブル経営へのトランジション
1.6 問題整理の枠組み:ビジネスモデル・トランスフォーメーションとDXの価値創造の考え方
1.7 経営改革の陥りやすいわなとグランドデザインの欠如
1.8 「DX思考」とそれを構成する9つのファクター
1.9 事業領域の層累的発展
1.10 事例研究:武蔵精密工業
1.11 サステナブル経営の要素
Chapter 2 サステナブルファイナンス
2.1 サステナブルファイナンスとは
2.2 サステナブル投資の種類
2.3 歴史的背景
2.4 日本での変遷
2.5 サステナブルファイナンス有識者会議で
2.6 インベストメント・チェーン
2.7 最終受益者と機関投資家
2.8 エージェンシー理論からスチュワードシップ理論へ
2.9 業界における取組み(ジャパン・スチュワードシップ・イニシアティブ(JSI))
2.10 ESGのエンゲージメント
2.11 日本への期待
Chapter 3 サステナブル経営とサステナブルファイナンスの接続
3.1 哲学的視点を経営とファイナンスの接続点に
3.2 非財務情報開示を経営改革への接続点に
3.3 対話を価値伝達の接続点に
3.4 さまざまな投資家との対話による接続
3.5 アクティビストファンドとの対話による接続
3.6 社外取締役を活用した接続
Chapter 4 経営と金融のサステナブルな価値共創
4.1 企業が生み出す価値
4.2 経営と金融における財務的活動と非財務的活動の統合
4.3 経営と金融の共通言語:マテリアリティ
4.4 インパクト志向と企業価値
4.5 価値のコミュニケーション
Appendix サステナビリティと企業価値(サーベイ)
1 サステナブルファイナンスの企業価値とアナリストの意義
2 サステナビリティと市場価値の実証分析結果
Chapter 5 サステナブル経営とサステナブルファイナンスの実質化に向けて
5.1 サステナブルファイナンスの現状と不変的意義
5.2 民間セクターでの実質化への取組み
5.3 公的セクターでの実質化に向けた提言
5.4 実質化を実現するための企業人・個人への期待