保険代理店の内部監査事例

書籍紹介

コンプライアンスを「攻め」と「アクセル」に活かす

◆金融庁検査官として金融機関の立入検査に従事し、弁護士として長年、保険代理店の内部監査に携わってきた経験をもとに「課題事例」「参考事例」を網羅的に紹介。

◆法令遵守を超えてコンダクト・リスクにまで視野を広げ、当局検査対応のみならず、業務を円滑・適正に遂行するために役立つ知識が満載。

◆組織論や不正防止に関する最新の知見や「顧客本位」についての当局の問題意識、テレワーク下での募集人管理のポイント等を「コラム」で紹介。

主要目次

Ⅰ　「コンプライアンス」とは何か

１　「法令遵守」ではなく「法令等遵守」

２　「コンダクト・リスク」にまで視野を広げる

３　規範の種類

４　コンプライアンスを「攻め」と「アクセル」に活かす

Ⅱ　経営管理（ガバナンス）態勢

１　取締役会の運営等に関する事例（取締役会設置会社である場合）

２　経営理念等の策定・改定、浸透に関する事例

３　事業計画の策定等に関する参考事例

４　コンプライアンス・プログラムの策定等に関する不備

５　顧客本位の業務運営の取組みに関する事例

６　内部監査に関する事例

Ⅲ　法令等遵守態勢

１　不祥事件等の対応に関する課題事例

２　事務事故対応に関する事例

３　内部通報制度に関する事例

４　コンプライアンス研修に関する事例

５　人事・報酬制度に関する事例

６　コンプライアンス点検に関する事例

Ⅳ　保険募集管理態勢

１　募集人管理（募集人の行動管理）に関する不備

２　意向把握帳票に関する不備

３　比較・推奨の手順等の不備

４　特定保険契約（外貨建て保険、変額保険、変額年金保険等）に関するルール不備

５　記録の不備

６　募集活動の事後検証の不備

７　アフターフォローに関するルール未策定

８　募集関連行為に関する不備

Ⅴ　顧客サポート等管理態勢

１　顧客の声の吸上げに関する不備

２　顧客の声の類型化や原因分析、顧客の声をふまえた改善策の策定に関する不備

３　改善策の進捗状況のモニタリングの不備

４　経営陣に対する報告の不備

Ⅵ　顧客情報管理態勢

１　個人データ管理台帳の不備

２　アクセス制限の不備

３　個人情報の持出し管理の不備

４　オンライン募集に関する社内ルールの未策定

Ⅶ　外部委託管理態勢

１　外部委託先選定基準の不備

２　外部委託先との契約における反社会的勢力排除条項の不備

３　外部委託先に対するモニタリングの不備

著者紹介

吉田　桂公（よしだ　よしひろ）

のぞみ総合法律事務所　パートナー弁護士

CIA（公認内部監査人）、CFE（公認不正検査士）、MBA（経営修士）

2002年11月司法試験合格、2003年３月東京大学法学部卒業、2004年10月のぞみ総合法律事務所入所。2006年４月～2007年３月日本銀行出向、2007年４月～2009年３月金融庁出向（検査官として、金融機関の立入検査の業務等に従事）、2009年４月のぞみ総合法律事務所復帰。2018年12月一般社団法人日本損害保険代理業協会アドバイザー就任。2023年３月中央大学ビジネススクール卒業。主要取扱業務は、金融レギュレーション対応（保険業法、銀行法、金融商品取引法等）、内部監査支援、企業のコンプライアンス態勢構築支援、訴訟・金融ADR対応、調査委員会活動等。保険会社（生保、損保）、保険代理店、保険仲立人、銀行等のコンプライアンス態勢（内部規程、組織体制等）の構築支援等を多数手がける。