定価:1,870円(税込)
編・著者名:廣瀨 涼[著]
発行日:2023年06月14日
判型・体裁・ページ数:四六・並製・タテ・200ページ
ISBNコード:978-4-322-14243-3
最近の若者はよくわからないというあなたへ
昔とは違う「オタク」
「消費しない」って本当?
自己肯定感が高くて低い若者たち
歓迎会を開催しようと思ったら、新入社員が欠席を希望――。
若者の「消費離れ」って本当? 推し活に勤しむのはなぜ? SNSをどう使っている? 社会貢献意識が高い?
若者の消費文化を追ってきた著者がZ世代ならではの価値観、行動を深掘りして徹底解説。
「今どきの若者はよくわからない」と嘆く上司世代も、当事者世代も必読。
第1章 Z世代とは
なぜZ世代が注目されるのか/世代論の考え方/「Z世代」は誰を指しているのか
第2章 Z世代が歩んできた道
日本経済の停滞期しか知らない世代/「協力すること」を大事にする/3・11とコロナ禍が与えた影響/情報量の爆発的拡大/SNS漬けは当たり前
第3章 Z世代と3つの市場変化
デジタルネイティブ――「スワイプ」による取捨選択/フリーミアム――21世紀の「無料」のビジネスモデル/サブスクリプション――「所有」から「利用」へ
第4章 「ググる」より「タグる」――Z世代の情報処理の特徴
情報の波を渡っていくには/お気に入りを保存する「データベース型処理」/とりあえず「スクショ」/「クラスタ型処理」とアイデンティティ/ハッシュタグで共有する世界観/複数のSNSアカウントを使い分け/SNS検索が定着/若者が情報と出会う3つのきっかけ/EIEEM――消費は「イベント」
第5章 ウェルビーイング――何にお金を使いたいのか
社会貢献を意識する若者たち/SDGsへの関心/自制心と共闘
第6章 画一化された幸福の消滅
Z世代の抱える不安/VUCA時代と「そうあるべき論」の消滅/消費したくても消費できない/「必要でないもの」を消費したくない――若者の○○離れ/情報量の拡大で「消費したいもの」が増えている
第7章 変わりゆく消費文化
モノを所有することの意義/ブランドロゴの価値――記号消費の特徴/コト消費とインスタ映え/お揃いコーデ――モノ消費にみえるコト消費/渋谷ハロウィンに若者が集まる理由――トキ消費/付帯価値を重視する「イミ消費」/応援消費と物語消費/「推し」の心理/投げ銭とオーディション番組/エンターテインメントとして消費される人々の物語/応援する手段の拡大
第8章 自己肯定感
SNSが若者にもたらしたもの/自分の思いやストーリーを伝えたい/他人の存在を後ろ盾にした自己肯定感
Column
オンライン中心の大学生活が就職観に与えた影響/フリマアプリの普及/金融商品とZ世代/ゲームアプリへの課金/アイドルの今昔/昔とは違う「オタク」/倍速視聴とタイパ
廣瀨 涼(ひろせ りょう)
株式会社ニッセイ基礎研究所 生活研究部 研究員。
専門は現代消費文化論。オタクの消費を主な研究テーマとし、10年以上彼らの消費欲求の源泉を研究している。昨今では自身の経歴を活かし若者(Z世代)の消費文化について研究を行い、講演や各種メディアで発表している。
NHK『NEWSおはよう日本』、テレビ朝日『羽鳥慎一モーニングショー』、TBS『マツコの知らない世界』などで若者のオタク文化について制作協力。