定価:1,980円(税込)
編・著者名:北村 剛史[著]
発行日:2023年03月07日
判型・体裁・ページ数:A5・並製・212ページ
ISBNコード:978-4-322-14186-3
元観光庁長官
東武トップツアーズ株式会社
代表取締役会長
久保 成人氏
推薦!
宿泊施設がわかります!
ホテル・旅館は、単に「宿泊・飲食機能」だけでなく、「地域情報の発信機能」や「地域産業を支える機能」も有しています。また、多くの旅館は「日本の伝統文化の継承者」であるとともに、地域の安全拠点―「ラスト・リゾート」の役割も担っています。本書は、宿泊事業の役割に関心を持つ方、経営参加を考えておられる皆様にとって、最善の手引書です。
五輪前景気から一転、コロナ禍で深刻な経営不振に陥ったホテル・旅館業の復活のカギを握るのは、所有と経営の分離を柱とする財務リストラクチャリングと、これまで以上に安心・安全を個人顧客にアピールできる施設・サービスの品質ならびにその保証。観光を軸に地域経済の復興を図る地域金融機関にとっても知っておくべき知識を満載。
第1章 五輪前景気がコロナ禍で一転、どん底へ
コロナ前夜まで順調だった「観光立国」への道
山高ければ谷深し
第2章 個人客の安全・安心ニーズに応える宿泊施設の品質
国内観光意欲と宿泊施設の選択方法
カスタマーエクスペリエンスが問われる個人市場
地域のツーリズムフォビア
宿泊施設の客観的評価手段
SDGsへの取組み
第3章 ホテル・旅館業の財務リストラクチャリング
宿泊施設の運営スキーム
コロナ禍で活発化した資産売却によるオフバランス化
GK-TK方式によるリスクマネーの導入
所有と経営の分離のメリット
第4章 不動産賃貸借契約・運営委託契約のポイント
オーダーメイド賃貸の賃料増減額請求権
運営委託契約
第5章 運営形態別の収支シミュレーション
オフバランスシート後のNCF
マーケット分析のケーススタディ
ホテルの収支構造と競争力フォーキャス
第6章 宿泊施設のデューデリジェンス
財務リストラクチャリング実施時における調査ポイント
宿泊事業リスクの見極め
第7章 ポストコロナのV字回復に向けて
ハイブリッド型賃料へのシフト
専門職業家への意識改革
Appendix 1 コロナ禍とホテル・旅館業界
Appendix 2 常態化した宿泊施設の感染症対策
北村 剛史(きたむら たけし)
株式会社日本ホテルアプレイザル 代表取締役/株式会社サクラクオリティマネジメント 代表取締役/一般社団法人観光品質認証協会 統括理事
不動産鑑定士、MAI(米国不動産鑑定士)、CRE(米国不動産カウンセラー)、FRICS(英国不動産鑑定士)。慶應義塾大学大学院システムデザインマネジメント博士後期課程単位取得退学。
2000年谷澤総合鑑定所に入社。2006年日本ホテルアプレイザルに出向しその後同社に移籍。2011年サクラクオリティマネジメントを設立、代表取締役所長に就任。2014年地域経済活性化支援機構外部シニア・アドバイザー。2016年観光品質認証協会統括理事。2017年宿泊施設関連協会常任理事。2019年国立がん研究センター宿泊施設審査委員。2022年観光庁「新たなビジネス手法の導入による宿泊業を核とした旅行サービスの提供促進に向けた実証調査」の審査委員ほか。国内および海外の宿泊施設調査(宿泊施設不動産鑑定評価、マーケット調査、各種コンサルティング、覆面調査)、観光圏・DMO等との宿泊施設共同品質認証等に携わる。宿泊事業者、金融機関、ホテル旅館投資家向けセミナー講演は年間77件に及ぶ。