サブスクリプションの収益管理と企業価値評価

サブスクリプションの収益管理と企業価値評価

定価:2,420円(税込)

編・著者名:谷守 正行[編著]/秋山 盛/梅田 宙[著]

発行日:2022年07月22日

判型・体裁・ページ数:A5判 並製・236ページ

ISBNコード:978-4-322-14149-8

書籍紹介

本当に採算がとれているのか?

投資家・銀行からみた「先義後利」のアーキテクチャとリスク

百花繚乱の新ビジネスは、定期購買や「○○放題」とはどこが違うのか。内外の成功・失敗事例をモデル化と、企業価値評価、会計処理上の論点をふまえて追究するサブスクリプション・ビジネスの真の価値と特有のリスク。

■サブスクリプション提供企業のカテゴリー(ネット系通信コンテンツ、定期購読物、ライフスタイル(家具、衣服等)、飲食美容系、自動車系、ビジネス・学習系、子育て系(おもちゃ系)、食品配達系)によって異なる損益およびキャッシュフロー予測アプローチを解説。

■財務会計面では、令和3年税制改正(研究開発税制)がサブスクIT企業の財務諸表に与える影響、リースとサブスクリプションの会計処理を比較。

主要目次

第1章 サブスクリプションの定義とモデル化

1 世の中にあふれる多様なサブスクリプション

 1.1 サブスクリプションが生まれた経緯

 1.2 サブスクリプションの多様性

 1.3 話題のサブスクリプション・ビジネスの見える化

2 サブスクリプション・ビジネスに必要な機能とは何か

 2.1 資産販売型サブスクリプション

 2.2 資産活用型サブスクリプション

 2.3 資源消費型サブスクリプション

3 サブスクリプション機能要件モデルと定義

 3.1 サブスクリプション・モデルの5つの機能要件

 3.2 サブスクリプション・モデルの検証

 3.3 サブスクリプションの定義まとめ

第2章 事業者と銀行にとってのサブスクリプション

1 中長期マーケティング志向の収益管理

 1.1 顧客生涯価値;CLTV

 1.2 顧客獲得コスト;CAC

 1.3 解約率;チャーンレート

 1.4 収益性と健全性の指標:ユニットエコノミクス

2 アクルー収益管理

 2.1 アクルー収益管理とは

 2.2 金融機関の収益管理との親和性

 2.3 サブスクリプション企業の経営分析

3 ホリスティック・アプローチの収益管理

 3.1 ホリスティック・アプローチとは

 3.2 サブスクリプションの損益分岐点分析

第3章 顧客にとってのサブスクリプション

1 価格設定に関する先行研究

2 サブスクリプションの顧客価値

 2.1 顧客にとってのサブスクリプション価値

 2.2 顧客と企業の関係性にとっての価値

 2.3 顧客にとってのサブスクリプション定義

 2.4 顧客にとっての価格設定の視座

 2.5 サブスクリプション顧客価値

 2.6 サブスクリプション・モデルのドミナント・ロジック

3 サブスクリプション・モデルにおける顧客と企業の共創的関係性

 3.1 サブスクリプション・モデルにおける顧客価値と顧客収益性

 3.2 サブスクリプション・モデルにおける企業価値と企業収益性

 3.3 サブスクリプション・モデルの顧客収益性と企業収益性

4 銀行サブスクリプション・モデルのシミュレーション

 4.1 シミュレーション・サイト

 4.2 シミュレーションの内容

 4.3 シミュレーションの結果と考察

第4章 財務・税務担当にとってのサブスクリプション

1 サブスクリプションの定義と会計処理上の検討課題

2 収益認識に関する会計基準の概要

 2.1 収益認識に関する会計基準設定の背景

 2.2 収益認識に関する会計基準の手続

 2.3 収益認識基準の計算例

3 サブスクリプション・モデルにかかわる会計上の論点

 3.1 ライセンスの供与

 3.2 契約負債

4 IT業界でサブスクリプション・モデルを行う企業の会計処理

 4.1 Zoom社

 4.2 salesforce.com社

 4.3 Spotify社

5 会計処理の比較

6 利用者側からみたリースとサブスクリプションの比較

7 令和3年税制改正の影響とサブスクリプション・モデル

第5章 投資家にとってのサブスクリプション

1 企業価値評価手法の概要

 1.1 企業価値評価方法の概観

 1.2 エンタープライズDCF法による価値評価プロセス

 1.3 マルチプル法による価値評価プロセス

2 サブスクリプション・ビジネスでの企業価値評価

 2.1 運営形態を考慮した売上高・損益予測

 2.2 キャッシュフロー変動要因

 2.3 キャッシュフロー予測をふまえた企業価値評価

3 投資家視点によるサブスクリプション企業価値評価まとめ