デジタル時代の金融システム―欧州と日本からの視点

デジタル時代の金融システム―欧州と日本からの視点

定価:2,750円(税込)

編・著者名:ドイツ日本研究所[編]

発行日:2022年04月06日

判型・体裁・ページ数:A5・並製・296ページ

ISBNコード:978-4-322-14038-5

書籍紹介

AI(人工知能)、DLT(分散型台帳技術)の台頭のなかで通貨、金融機関のビジネスモデルはいかなる変貌を遂げるのか?

米中が牽引する巨大なデジタル・トランスフォーメーションの潮流の狭間で揺れる、欧州と日本を代表する論客13人による考察

本書で取り上げる主なテーマ

◆なぜ、新たな通貨形態が求められているのか。

◆中央銀行デジタル通貨(CBDC)の登場で預金流出(ディスインターミディエーション)、銀行の金融仲介機能の弱体化は発生しうるか。

◆マイナス金利政策と両立し、ディスインターミディエーションをコントロールしうるCBDCのデザインとは何か。

◆民間発行のデジタル通貨にはどのようなあり方が考えられるか。

◆金融規制はどのような課題に直面しているのか。

◆新たな通貨形態はどのようなタイミングで市場に登場するか。

◆金融機関の新たなビジネスモデル「オープン・バンキング(オープン・ファイナンス)」とは何か。

◆日本におけるポイント・システム、高速取引(HFT)の興隆をどのようにとらえるべきか。

主要目次

序 章 デジタル時代の金融システム─欧州と日本からの視点─

    マルクス・ヘッケル/フランツ・ヴァルデンベルガー

第1章 金融市場の将来

    木下 信行

第2章 日本における金融デジタライゼーションと規制上の対応

    佐々木 清隆

第3章 デジタル通貨とマネーの将来

    山岡 浩巳

第4章 名目金利がマイナスの世界における中央銀行デジタル通貨

    ウルリッヒ・ビンドザイル

第5章 DLTベースの欧州経済における未来の決済─ロードマップ─

    アレクサンダー・ベヒテル/アガタ・フェレイラ

    ヨナス・グロス/フィリップ・サンドナー

第6章 日本の決済手段のデジタル化─キャッシュレス決済とポイントシステム─

    翁 百合

第7章 リテール銀行業の変貌とデジタル・バンキングの未来

    アンナ・オマリーニ

第8章 独自の進化を遂げる日本のHFT

    木内 登英

ドイツ日本研究所 紹介

Deutsches Institut für Japanstudien.ドイツ日本研究所は現代日本を人文科学の立場から研究することを目的に、1988年に東京に設立されました。2002に年マックス・ウェーバー財団ドイツ海外人文科学研究所の一機関となってからは、グローバル化する世界というコンテキストにおいて研究することが研究課題として掲げられており、各分野のプロジェクト内容や手法については、日本・ドイツ両国から選ばれた学術顧問の助言のもと、研究者の独創性を重んじながら、研究を行っています。