内部監査は諸刃の剣 その価値と有効性

内部監査は諸刃の剣 その価値と有効性

定価:2,530円(税込)

編・著者名:近藤 利昭[著]

発行日:2022年04月11日

判型・体裁・ページ数:四六・並製・タテ・304ページ

ISBNコード:978-4-322-14032-3

書籍紹介

内部監査は“人”が実施するもの。企業が内部監査の有効性と効率性を高める王道は、社内での人材育成にあり

◆「“人”への計画的かつ体系的な投資こそ、経営に貢献できる質の高い内部監査態勢を構築する近道」という信念を持つわが国内部監査人のレジェンドが綴る箴言50項。

◆内部監査規定の整備や年度監査計画のつくり方、①予備調査に始まる[事前準備]、②監査対象部門への[往査]、③監査報告書や監査調書の作成など[事後作業]という個別監査各ステージの業務の進め方と留意点を詳説。あわせて、監査責任者と担当者それぞれの心構えと“作法”を説く。

◆企業のダイバーシティー推進における女性の内部監査専門職起用の可能性を提示。

◆特別稿としてCIA(公認内部監査人)試験に向けた勉強方法、解答技法を開陳。

主要目次

序の章 内部監査の“基盤”と内部統制を押さえる 

内部監査人に求められる能力とは?/監査業務に向き・不向きの性格判断~あなたの性格は向いているか~/内部監査の真髄はプロセスだ!!/内部監査のカバーすべき3つの監査領域/内部統制は3つのキーワードが道標/内部統制の見方・活かし方/指摘事項の候補・内部統制の8つの脆弱性/実務に役立つ内部監査の必読書/体系的な研修制度は監査品質向上にとっての必須要件/内部監査の専門性とは動態的な知見

起の章 品質を追求する計画の策定とリスクアプローチ

年度監査計画の網羅性と品質の中核/リソースマネジメントは監査の実行性を担保する/資源計画は“タイムシート”を基礎とせよ/個別監査のリスクアプローチのPDCAサイクル/リファレンス番号は監査前に体系化せよ/監査の品質は“事前準備”で決まる/リスクアプローチの真髄はリスクマトリクス表にあり/監査プログラムの意義と有効性/汎用監査プログラムの向き・不向き/新人のデビュー監査に気を配れ

承の章 専門職としての往査の卓越した技術

往査で外せない4つのプロセス/往査の成否のカギは監査責任者の手腕/業務監査でのマナー違反は厳禁/“事実の集積”と“事実の評価”/“プロセスチェック”の真髄/往査の王道“ギャップ分析”/ヒアリング(面談)の極意/不備事項の真因を探るハイテクニック/有効性の評価は“証跡主義”が鉄則/指摘事項の“出し惜しみ”は禁じ手

転の章 監査報告書・監査調書の有効性と価値の強化

監査報告書は“諸刃の剣”/指摘事項の5つの記載要件(原因に着目する改善提案)/不備事項は“高”リスクが最優先/総合評定に相対評価の意義はない/監査能力の証左となる“監査調書”作成の要点/フォローアップの真の目的と管理手法/監査リスクへの認識を高めよ 

結の章 監査の品質と専門性躍進のための道標

個別監査は“品質評価”を徹底せよ/監査業務の外部委託の効果的な活用の仕方/内部監査人に期待される役割“16”の質問/プロの内部監査人の専門領域を知る/監査の専門性を高める捷径/(特別稿)CIA合格の秘訣

翔の章 新たな内部監査業務への挑戦

ダイバーシティー・“女性のための内部監査の実務講座”/不正行為への内部監査人の役割と提言/コンサルティング会社と“Win-Win”となる秘訣/J-SOXの有効性評価とアサーション/CSAの特長と自店(事業所)検査の導入/IPOに向けた内部監査体制整備の要点/ガバナンス領域への内部監査部門の挑戦

著者紹介

近藤 利昭(こんどう としあき)

アイ・エー・アークコンサルティング株式会社 代表取締役

CIA、CCSA(内部統制評価指導士)、CFE(公認不正検査士)。

三井住友銀行、KFi株式会社、野村證券、IBMビジネスコンサルティングサービスを経て、2008年アイ・エー・アークコンサルティング株式会社を設立し、現在に至る。2002年以降、日系・外資系の金融機関、事業会社等へリスクベースの監査手法、監査体制整備、品質評価(QAR)、情報システム監査、J-SOX、監査役監査など監査体制整備等を支援するほか、GRCなどリスクマネジメント、コンプライアンス態勢構築支援に従事。