定価:3,300円(税込)
編・著者名:[編著者]一般社団法人金融財政事情研究会
発行日:2021年11月24日
判型・体裁・ページ数:四六判・上製・272ページ
ISBNコード:978-4-322-14006-4
「M&Aの歴史をたどり、未来を展望する」
長期にわたり低迷が続き、さらに人口減少局面に入った日本経済を再生させるためには企業の生産性を向上(一人当たりの生産性を向上)させていくしか道はない。生産性向上は中小企業にとってはもちろんのこと、コングロマリット化するとむしろ生産性が低下してしまう大企業にとっても重要なテーマである。
また、雇用の維持、地方創生といった観点では、日本経済を支える中小企業のうち、127万者で後継者が不在との現状を改善していく必要がある。そうした後継者不在の中小企業の事業承継において、M&Aはきわめて有効なツールとなる。
さらに、大企業はもちろん、中小企業においてもその活動がグローバル化しているなかでは、国内のみならず、海外とのM&A等を駆使した連携の巧拙がその企業の成長を大きく左右する。
日本企業、そして日本経済にとっても重要性を増すM&Aについて、その歴史を振り返りつつ、現状と課題、今後の方向性を官民それぞれの第一人者が論じるM&A関係者必読の書。
序 M&Aは日本の未来を明るくする重要な手段…
日本M&Aセンターホールディングス 代表取締役社長 三宅 卓
第1章 日本におけるM&Aの現状と課題…
中小企業庁 事業環境部 財務課長 日原正視
第2章 M&Aアドバイザー先駆者の苦闘…
野村企業情報 初代社長 後藤光男の思い
第3章 座談会「日本のM&Aの現状と未来」…
GCA 創業者 渡辺章博
M&Aキャピタルパートナーズ 代表取締役社長 中村 悟
ストライク 代表取締役社長 荒井邦彦
〈モデレーター〉日本M&Aセンターホールディングス 代表取締役社長 三宅 卓
日原 正視(ひはら・まさみ)
2003年東京大学法学部卒業後、同年経済産業省入省。2011年ミシガン大学公共政策修士取得。大臣官房秘書課、経済産業政策局調査課、中小企業庁政策企画委員等を経て、大臣官房会計課政策企画委員として新型コロナウイルス感染症対策をはじめとする経済産業関係予算の総合調整を実施。2020年7月に中小企業庁財務課長に就任し、中小企業関係税制や事業承継・M&Aの推進等を担当(現職)
後藤 光男(ごとう・みつお)
1935年東京生まれ。1953年東京都立南多摩高等学校卒業。1958年横浜市立大学商学部卒業後、同年野村證券入社。名古屋駅前支店をかわきりに、大阪支店営業部、新宿支店を経て原町田支店長、本社営業企画部長を歴任。その後、日本合同ファイナンス株式会社専務務取締役を経て1988年10月野村企業情報株式会社社長に就任。
三宅 卓(みやけ・すぐる) 株式会社日本M&Aセンターホールディングス 代表取締役社長
1977年日本オリベッティ株式会社に入社。分林保弘(日本M&Aセンターホールディングス現会長)とともに会計事務所へのプロジェクトを担当した後、金融機関への「融資支援」や「国際業務」のシステムの企画・販売を担当。1991年株式会社日本M&Aセンター設立に参画。中小企業M&Aの第一人者として同社を牽引。2008年、株式会社日本M&Aセンター代表取締役社長就任。2021年10月株式会社日本M&Aセンターホールディングス代表取締役社長就任。
渡辺 章博(わたなべ・あきひろ) GCA株式会社 創業者
1982年、単身で米国に渡りKPMGニューヨークにて日本企業の米国進出をサポート。2004年にFor Client’sBest Interestという経営理念を掲げてGCAを創業。2006年に最短で上場させ、その後、欧米でM&Aブティックを次々に買収。GCAをグローバル24拠点、500人のプロフェッショナルを有する日本発のグローバルM&A助言会社に育てあげた。JT、伊藤忠商事、パナソニック、第一三共などの多くの企業の成長戦略に関わる。
中村 悟(なかむら・さとる) M&Aキャピタルパートナーズ株式会社 代表取締役社長
1995年、積水ハウス株式会社に入社。設計業務を経て、営業業務に8年間従事。2005年にM&Aキャピタルパートナーズ株式会社を創業。2013年11月に東証マザーズに上場。2014年には東証一部に市場変更を果たす。2016年にはM&A仲介の老舗レコフ及びレコフデータと経営統合するなど、自社でもM&Aを経験している。
荒井 邦彦(あらい・くにひこ) 株式会社ストライク 代表取締役社長
1993年に太田昭和監査法人(現EY新日本有限責任監査法人)に入社。公認会計士として勤務後、1997年に株式会社ストライクを設立し代表取締役社長に就任。1999年には日本初のインターネットM&A市場「SMART」をリリース。以来、数多くのM&Aを成約に導いた。2016年6月に東証マザーズに上場。2017年6月に東証一部へ市場変更し、現在に至る。