定価:2,000円(税込)
編・著者名:秀島 弘高[著]
発行日:2021年05月11日
判型・体裁・ページ数:四六判・並製・284ページ
ISBNコード:978-4-322-13952-5
バーゼルⅢの審議過程で主要な役割を果たした著者が、日本の金融界・金融当局にとっての教訓を導き出す!!
◆バーゼル委員会で日本メンバーと、自己資本定義部会、マクロプルーデンス部会の共同議長を務めた著者が、バーゼルⅢの審議過程を回顧。
◆自己資本定義見直し、有価証券含み損益の取扱い、プロシクリカリティ対策、G-SIBsへの追加的資本賦課とTBTF問題への対応が、どのようにして決定されたかを解明。自己資本比率規制を巡るさまざまな疑問に答える。
◆バーゼル委員会とは何なのか。過去の歴史・組織体制・最新の動向を解説。
◆国際交渉の過程で展開されるドラマを巡る、氷見野良三現金融庁長官との対談を収録。序文・中曽宏大和総研理事長(前日銀副総裁)。
Ⅰ バーゼル銀行監督委員会(バーゼル委)について
1 バーゼル委の歴史
2 バーゼル委の性格
Ⅱ 内容面の話題
1 バーゼルⅢの全体像
2 自己資本規制について
3 3本柱のバランス
4 各 論
(1) バーゼルⅢにおける自己資本定義見直しの概要
(2) 有価証券含み損益の取扱いについて
(3) プロシクリカリティ対策について
(4) G-SIBsへの追加的資本賦課とTBTF問題について
Ⅲ 国際会議に参加する際に意識したこと
1 部会議長として
2 会議出席者として
Ⅳ 2019年以降の動向
1 バーゼル委のコロナ危機対応
2 コロナ危機下の市場の不安定化の含意
3 バーゼルⅢの取扱い
4 気候関連の金融リスク
5 2021年以降のバーゼル委の組織体制
Ⅴ 氷見野良三・金融庁長官との対談
秀島 弘高(ひでしま ひろたか)
日本銀行金融研究所シニアリサーチフェロー(執筆時点)。1989年日本銀行入行、1995年信用機構局、2010年金融機構局参事役、2012年金融市場局総務課長、2014年大分支店長、2016年金融市場局審議役、2018年金融機構局審議役、2019年検査室長(~2020年8月)。バーゼル委員会のほか、FSB・破綻処理検討部会、FSB・金利指標改革・公的部門検討部会、CGFS、OECD資本市場委員会のメンバーを歴任。