真のバリュー投資のための企業価値分析

真のバリュー投資のための企業価値分析

定価:2,420円(税込)

編・著者名:柳下 裕紀

発行日:2021年03月12日

判型・体裁・ページ数:A5判・並製・208ページ

ISBNコード:978-4-322-13839-9

書籍紹介

複利の価値増大を享受する負けない投資戦略
農林中金バリューインベストメンツ株式会社 常務取締役(CIO)
奥野一成氏 推薦!

◆バリュー投資にまつわる思い込みや勘違いを払拭!
◆「企業価値分析」こそがバリュー投資の本質であることを明解に解説。
◆やってみて初めてわかる落とし穴を紹介。個人投資家のみならず、機関投資家にとっても示唆に富む内容。

主要目次

第1章 真のバリュー投資と企業価値分析の基礎
1-1 真のバリュー投資の定義/「価値」と「価格」の違い/1-2 各種投資アプローチの要諦を比較して理解する/1-3 本質価値とは─会計上の利益はフィクション、キャッシュ・フローこそ力の源泉/1-4 キャッシュは事実、利益は単なるオピニオン/1-5 ファイナンスと会計の違い/そもそも企業とは何か/1-6 過去のお金の流れをみるキャッシュ・フロー計算書/1-7 本業で儲ける能力、資本の効率性を確認するROIC(投下資本利益率)/1-8 企業価値に最大の影響を与える資本コスト/1-9 DCFの優位性は分析の過程を通じた企業の理解にあり

第2章 価値創造の決定要因─参入障壁とビジネスモデル
2-1 参入障壁とは何か/2-2 参入障壁の検証─規模の経済性/2-3 参入障壁の検証─製品差別化/2-4 参入障壁の検証─巨額の投資/2-5 参入障壁の検証─流通チャネル/2-6 参入障壁の検証─独占的な製品技術/2-7 参入障壁の検証─経験曲線効果/2-8 参入障壁の検証─政府の政策/2-9 成長は企業価値の源泉ではない/2-10 ニッチトップにおける勝機と価値創造の優位性/2-11 ブランドのフランチャイズバリューは高くない/2-12 価値創造のビジネスモデルと顧客ロイヤリティ囲い込み

第3章 投資家が知るべきファイナンス理論の基本
3-1 ファイナンスの観点からみたキャッシュ・フロー(CF)計算書/3-2 調達─自己資本か他人資本か/3-3 対立する株主と債権者が調達の意思決定に影響する/3-4 市場の思惑が調達の意思決定に影響する/3-5 投資─リスク認識こそが資本コストの概念/3-6 企業における投資判断の手順─時間価値調整/3-7 企業における投資判断の手順─投資判断指標/3-8 非現金支出が企業価値に与える影響/3-9 企業は何のために設備投資を行うのか/3-10 投資判断に不可欠な経済性工学的考察/3-11 投資で生み出されるキャッシュ・フロー予測に必要な概念/3-12 配当は企業価値の先食い/3-13 自社株買いで「価値と価格の交換」の理解度を測る

第4章 M&Aによる価値創造
4-1 投資としてのM&Aを成功に導くためには/4-2 M&Aの種類と基本的知識/4-3 自力成長かM&Aによる成長かを決めるもの/4-4 会計のフィクション性を映す鏡─のれん

第5章 「負けない投資」実践のための思考訓練
5-1 さまざまな企業価値評価方法とアプローチ検証/5-2 運転資本のマネジメントこそがキャッシュ・フロー創出のカギ/5-3 価値の源泉と強み弱みを確認するバリュードライバー分析/5-4 バリュー投資はセクターを選ばない/5-5 バリュー投資の対象となる企業について再考察/5-6 真のバリュー投資は「時間を味方につける投資」

著者紹介

柳下 裕紀(やぎした ゆき)
1964年生まれ。株式会社Aurea Lotus代表取締役/CEO、CFA(米国公認証券アナリスト)。
国内外(香港・米国・日本)で20年以上の株式ファンド・マネージャー経験(DIAMアセットマネジメント株式会社(現アセットマネジメントOne)、Value PartnersGroup、ゴールドマン・サックス・グループ、レオス・キャピタルワークスなど)。加えて、企業再生・M&A・債券ストラテジスト等、企業投資・資産運用分野で計30年以上の経験をもつ。現在は、香港のヘッジファンドから委託を受けた日本株と米国株の私募ファンド運用に従事しながら、国内中小企業向けコンサルティングや、自ら主宰する個人投資家向けプログラム「Aurea人生と投資の会」を通じた講義・講演など、専門の企業経営や投資関連の領域で幅広く支援・啓蒙活動を行っている。