オプション―理論・制度・応用

オプション―理論・制度・応用

定価:2,860円(税込)

編・著者名:大村 敬一/俊野 雅司/楠美 将彦[著]

発行日:2020年03月26日

判型・体裁・ページ数:A5・並製・280ページ

ISBNコード:978-4-322-13520-6

書籍紹介

デリバティブの代表=オプションを正しく理解するための必読書

日本におけるオプション取引30年の歴史、市場と取引の仕組みを概観。基礎となるプレーンバニラから、仕組債、クレジットデフォルトスワップ(CDS)、ストックオプション、リアルオプションなどの応用まで網羅
理論、市場の現状と制度、商品性をわかりやすく解説

主要目次

第Ⅰ部 導入編
第1章 オプションとは何か
オプション取引とは何か/オプション取引の仕組/オプション取引のリスクマネジメント機能/原資産の多様化/オプション概念の幅広い応用分野
第2章 オプションの基本的な使い方
レバレッジ効果の活用/リスクヘッジ目的での活用/ショート取引の活用方法/複数のオプション取引を組み合わせた投資戦略/オプションの市場情報の活用
第3章 オプションの歴史
オプション取引の萌芽的な形態/ヨーロッパにおけるバブルとオプション取引/オプション市場の開設と発展/オプション理論誕生の経緯/オプション取引をめぐる課題
第Ⅱ部 基礎編
第4章 オプション市場とオプション取引の仕組
わが国のオプション市場/上場オプション取引の仕組/店頭オプション取引/アメリカのオプション市場
第5章 プレミアムの特性
プレミアムの決定要因/決定要因とプレミアムの関係/プレミアムの価値の分解/プット・コール・パリティ
第6章 オプションモデル
二項モデル/ブラックショールズ・モデル/グリークス
第7章 オプションモデルを利用した期待の検出
ボラティリティの推計/ブラックショールズ・モデルによる理論プレミアムの適合性
第Ⅲ部 応用編
第8章 企業の発行する証券とオプション
株式と債券(社債)/ハイブリッド型証券の価値の評価/株式への転換権の評価
第9章 仕組債・仕組預金・仕組ローン
仕組債/仕組預金・仕組ローン/係争案件/仕組物商品の落し穴/仕組債のリスク
第10章 クレジットデフォルトスワップ
クレジットリスクの移転に対するニーズとクレジットデリバティブ/トータルリターンスワップ/クレジットデフォルトスワップ/クレジットイベントの設定方法/CDSのプレミアムの推計/CDSインデックス/CDS市場の現状
第11章 ストックオプション
ストックオプションとは何か/ストックオプションのインセンティブ制度としての有効性/わが国におけるストックオプション制度/ストックオプション価値の評価事例
第12章 リアルオプション
リアルオプションとは何か/リアルオプションの種類/リアルオプションのプレミアムの評価事例/複数のリアルオプションの評価事例/リアルオプションの実証分析

著者紹介

大村 敬一(おおむら けいいち)
早稲田大学大学院経営管理研究科教授
1949年横浜市に生まれる。慶応義塾大学商学部卒業(1972)。日本生命保険相互会社、全国銀行協会連合会を経て、慶応義塾大学経済学研究科博士課程修了(1981)。経済学博士(法政大学)。法政大学経済学部助手(1981)、同助教授(1982)、同教授(1990)、早稲田大学商学部教授(1997)、内閣府(経済財政)官房審議官(2001~03)、早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授・研究科長(2004)、同大学院経営管理研究科教授(2016)。主な著書に『株式市場のマイクロストラクチャー』(共著)日本経済新聞社(1998):日経・経済図書文化賞受賞、『現代ファイナンス』有斐閣(1999)、『ファイナンス論』有斐閣(2010)、『ファイナンスの基礎』(共著)金融財政事情研究会(2012)、『証券論』(共著)有斐閣(2014)など。

俊野 雅司(としの まさし)
成蹊大学経済学部教授
1958年松山市に生まれる。東京大学法学部卒業(1981)。シカゴ大学MBA(1988)。早稲田大学博士(商学)(2003)。CFA協会認定証券アナリスト、日本証券アナリスト協会検定会員。大和証券入社(1981)、大和総研(1995~2006)、大和ファンド・コンサルティング(2006~13)、成蹊大学経済学部客員教授(2013~16)、日本証券アナリスト協会教育第4企画部長(2016~17)などを経て、2017年から現職。主な著書に『株式市場のマイクロストラクチャー』(共著)日本経済新聞社(1998):日経・経済図書文化賞受賞、『証券投資理論入門』(共著)日本経済新聞社(2000)、『証券市場と行動ファイナンス』東洋経済新報社(2004)、『証券論』(共著)有斐閣(2014)など。

楠美 将彦(くすみ まさひこ)
高千穂大学商学部准教授
1971年青森市に生まれる。法政大学経済学部卒業(1993)。慶應義塾大学商学研究科博士課程(単位)修了(2003)。高千穂大学商学部選任講師(2001)、同准教授(2007)、武蔵大学経済学部非常勤講師(2000~2014)、早稲田大学商学学術院非常勤講師(2004~2016)。主な著書に『企業経営と金融』(藤井耐編)ミネルバ書房(2003)、『ファイナンスの基礎』(共著)金融財政事情研究会(2012)、『金融ビジネスの病態と素因』(大村敬一・野真編著)金融財政事情研究会(2013)など。