図説 金融規制の潮流と銀行ERM―続・金融工学とリスクマネジメント

図説 金融規制の潮流と銀行ERM―続・金融工学とリスクマネジメント

定価:3,080円(税込)

編・著者名:吉藤 茂[著]

発行日:2020年09月01日

判型・体裁・ページ数:A5・並製・320ページ

ISBNコード:978-4-322-13496-4

書籍紹介

金融工学は、危機と不祥事を生む悪者なのか?
〈規制/監督/市場規律〉のベストミックスをリスクマネジメントの視点から追究する

実践的なリスクマネジメントをわかりやすく解説した前著『図説 金融工学とリスクマネジメント』から14年。金融を取り巻く環境の激変とともに現在も進行中の規制強化や制度改正の功罪、結果として金融業がどう変わっていくのか。危機対応の最前線に携わってきた実務家が、いままた「金融工学とリスクマネジメントの視点」で探究する。

■RAFにおけるストレステストの活用方法、3つの防衛線によるリスク管理とガバナンス強化への具体的な取組み事例など、旧版以後の実務的進展に関する解説を大幅に拡充した。

主要目次

第1章 リーマンショックの振り返り
第1節 「サブプライム危機」発生の経緯と背景
第2節 2つの流動性危機と時価会計
第3節 資本政策のジレンマ
第4節 今後の議論に向けて
第2章 CPM(クレジット・ポートフォリオ・マネジメント)の挑戦
第1節 CPMの過去と現在(2010年当時)
第2節 クレジット・マーケット概観
第3節 CPMの未来:抱える課題と将来像(2010年当時からみた将来)
第3章 金融規制の潮流
第1節 バーゼルⅢ序盤戦―資本の質と流動性規制
第2節 バーゼルⅢ中盤戦―FRTBとIRRBB
第3節 バーゼルⅢ終盤戦―RWAのバラツキ問題
第4節 グローバル規制からマルチナショナル規制へ
第5節 コンダクト・リスクへの規制
第6節 AML(アンチ・マネーロンダリング)とFD(フィデューシャリー・デューティー)
第7節 会計(IFRS)とリスク管理
第8節 規制と監督と市場規律のバランス
第4章 銀行ERM(統合リスク管理)
第1節 RAF(リスクアペタイト・フレームワーク)
第2節 ストレステスト
第3節 リスク・カルチャー
第5章 3つのディフェンス・ライン
第1節 3 Lines of Defenseモデル
第2節 ガバナンス強化と内部監査

著者紹介

吉藤 茂(よしふじ しげる)
三菱UFJ銀行 取締役専務執行役員 市場部門長、東京工業大学博士(工学)。1987年三菱銀行(現、三菱UFJ銀行)入行、資金証券部にて債券のディーリング、ポートフォリオ運用業務に携わった後、1996年日本銀行金融研究所に出向。1997年より銀行に復職、リスク管理業務に約6年、財務企画業務に約3年半携わり、2009年6月よりCPM部長、2012年6月より執行役員リスク統括部長、2016年5月より三菱UFJフィナンシャル・グループ執行役常務グループCAO兼監査部長、2019年4月より現職務。主な著書に『図説 金融工学とリスクマネジメント』(金融財政事情研究会)。