[新装版]名銀行家列伝
―社会を支えた“公器”の系譜

[新装版]名銀行家列伝<br><small>―社会を支えた“公器”の系譜</small>

定価:1,650円(税込)

編・著者名:北康利(著)

発行日:2017年05月02日

判型・体裁・ページ数:四六・上製・220ページ

ISBNコード:978-4-322-13081-2

書籍紹介

わが国の資本主義の礎を築き、社会資本を整備、戦後復興を牽引し、金融の健全な発展を通して日本を一流国に導いた名銀行家たち(渋沢栄一、安田善次郎、中上川彦次郎、池田成彬、小林中、中山素平、松沢卓二)の生きざまを、そして磯田一郎の栄光と挫折を、ビジネス評伝の名手が鮮やかに描き出す。
※本書は、2012年に中公新書ラクレより刊行された同名書の新装再刊書です。

かつて、銀行の社会的役割に矜持を持ち、この国の発展を支えようとする男たちがいた
政治家ほどには彼らの名前は表に出ない。縁の下の力持ちという地味な役割であっても、それで良しとしていたがゆえに尊いのだ。
彼らの生きざまに触れることで、もう一度、銀行のあるべき姿を再確認してもらいたい。本書にはそんな思いが込められている。
(本書「はじめに」より)

主要目次

第1章 わが国近代資本主義の父
渋沢栄一  第一国立銀行
―世界に向けて発信したい“論語と算盤”の精神

第2章 銀行のことは安田に聞け!
安田善次郎  安田銀行
―史上最強の銀行王に学ぶ克己堅忍と陰徳の精神

第3章 三井中興の祖
中上川彦次郎  三井銀行
―銀行界の青年期を思わせる爽やかでダイナミックな名バンカー

第4章 国家を支え続けた銀行家
池田成彬  三井銀行
―白洲次郎が“おっかなかった”と語った迫力あるその人生に迫る

第5章 政府系金融機関の範を示した名総裁
小林中  日本開発銀行
―“影の財界総理”の功を誇らない生き方

第6章 財界の鞍馬天狗
中山素平  日本興業銀行
―公取委と闘い続けた国士の中の国士

第7章 向こう傷をおそれるな!
磯田一郎  住友銀行
―最強の住友軍団を築き上げた男の栄光と挫折

第8章 ナポレオン
松沢卓二  富士銀行
―卓抜した先見性と正論を貫く姿勢で金融界を牽引した名銀行家

著者略歴

北 康利(きた やすとし)
1984年富士銀行入行。富士証券投資戦略部長、みずほ証券財務開発部長等を歴任。
2008年みずほ証券を退職し、本格的に作家活動に専念。松下政経塾講師。“100年経営の会”顧問。
著書に『白洲次郎 占領を背負った男』(第14回山本七平賞受賞)、『福沢諭吉 国を支えて国を頼らず』『吉田茂 ポピュリズムに背を向けて』(以上講談社)、『陰徳を積む 銀行王・安田善次郎伝』(新潮社)、『西郷隆盛 命もいらず、名もいらず』(WAC)、『松下幸之助 経営の神様とよばれた男』(PHP研究所)、『佐治敬三と開高健 最強のふたり』(講談社)など多数。