中国人・台湾人との金融取引

書籍の説明

書籍紹介

顧客サービスのさらなる深化と拡がりのために

急速に拡大する中国人・台湾人の顧客との金融取引について、送金、預金、融資、保証、担保といった金融法務のスタンダードなトピックから、中国法・台湾法の規制の内容、相続発生時の対応、債権回収のためにとりうる手段など金融法務の実務的な論点まで、100問を超えるQ&Aで詳細に解説。

• 中国人や台湾人の顧客との取引について、想定される典型的な場面を中心に設問を抽出。営業店の現場における実務上参考になると思われる情報についても豊富に収録し、具体的事案においてどのように対応すべきか提示。
• 「中国人・台湾人の預金者が死亡した際、その預金については誰がいくらの相続分を有することになりますか」「中国人・台湾人が所有する日本に所在する不動産に抵当権設定登記をする場合、どのような書類が必要ですか」など、顧客対応の際に生じる実務上の疑問について、わかりやすくかつ丁寧に説明。
• 自然人だけではなく中国法人、台湾法人との取引についても、「中国法人・台湾法人の本人確認については、どのように行えばいいでしょうか」「中国法人・台湾法人に融資を行う際には、法人内部の意思決定手続を確認すべきでしょうか」など、金融実務上、実際に直面しうる問題に対応。
• 金融機関の営業店担当者、事務統括や法務に関係するセクションの担当者にとって必携の１冊！

主要目次

第１章　取引の準拠法、適用される法律
適用される法律／台湾法の適用／消費者契約法の概要（中国）／消費者契約法の概要（台湾）／代理の準拠法／担保物権および保証の準拠法／債権譲渡および債務引受の準拠法／相続の準拠法／中国・台湾における貸付金利の制限／中国における個人情報保護制度の概要／台湾における個人情報保護制度の概要　等
第２章　契約書
中国人・台湾人との契約書の言語／中国人・台湾人との契約書への印紙の貼付／中国・台湾における公正証書による強制執行
第３章　権利能力
中国人・台湾人の権利能力／中国法人・台湾法人の権利能力／中国法人・台湾法人との取引
第４章　行為能力
中国人・台湾人の行為能力／中国法における行為能力／台湾法における行為能力
第５章　本人確認等
中国人・台湾人との金融取引と取引時確認・本人確認／中国人・台湾人の取引時確認・本人確認を行う方法／中国法人・台湾法人の取引時確認・本人確認を行う方法／印鑑を用いた取引
第６章　送　　金
中国・台湾への仕向外国送金／中国・台湾からの被仕向外国送金
第７章　預　　金
中国人の預金者の相続に係る法定相続分／中国人の預金者の遺言／中国人の預金者の相続に係る払戻請求／台湾人の預金者の相続に係る法定相続分／台湾人の預金者の遺言／台湾人の預金者の相続に係る払戻請求　等
第８章　融　　資
中国人・台湾人との融資取引／中国法人・台湾法人との融資取引に係る規制／遺産分割と債務弁済　等
第９章　保　　証
中国における保証の取得／台湾における保証の取得
第10章　不動産担保（海外所在）
中国所在不動産の担保取得／台湾所在不動産の担保取得／中国所在不動産への根抵当権設定／台湾所在不動産への根抵当権設定／建築中の建物の担保取得／未登記建物の担保取得／不動産の共有持分の担保取得／中国における抵当権の効力が及ぶ範囲／台湾における抵当権の効力が及ぶ範囲／中国・台湾所在不動産に係る賃貸借と抵当権取得との優劣／中国・台湾所在不動産の共同抵当　等
第11章　不動産担保（日本所在）
中国人・台湾人所有の日本所在不動産への抵当権設定登記
第12章　その他担保にかかわる論点
中国・台湾に所在する有価証券の担保取得／中国・台湾に所在する動産の担保取得／中国・台湾における譲渡担保／担保権と国税
第13章　債権回収
中国所在不動産の仮差押え／台湾所在不動産の仮差押え／中国における抵当権の実行／台湾における抵当権の実行／中国人・台湾人所有の日本所在不動産と債権回収　等
第14章　債務者の倒産
中国・台湾の倒産手続の効力／中国の倒産手続の概要／台湾の倒産手続の概要／役員の個人責任
第15章　裁　　判
中国人・台湾人との紛争に係る裁判管轄／中国の裁判制度の概要／台湾の裁判制度の概要／中国・台湾の裁判手続における日本語の書類の有効性／中国・台湾に居住する人への送達／裁判における外国法の適用
第16章　強制執行・外国判決の承認
中国・台湾の民事執行手続／中国・台湾における債務者の財産内容についての情報取得／日本における判決による中国での強制執行／日本における判決による台湾での強制執行