これだけは知っておきたい国際金融

これだけは知っておきたい国際金融

定価:2,750円(税込)

編・著者名:高田創 著

発行日:2015年04月10日

判型・体裁・ページ数:A5・並製・284ページ

ISBNコード:978-4-322-12632-7

書籍の説明

著者の略歴

高田 創(たかた はじめ)   
みずほ総合研究所(株) 常務執行役員 調査本部長 チーフエコノミスト   
1982年東京大学経済学部卒、日本興業銀行入行。86年オックスフォード大学修士課程修了(開発経済学)。86~92年日本興業銀行市場営業部、93~97年審査部、97年興銀証券市場営業グループ 投資戦略部 チーフストラテジスト。2000~11年6月みずほ証券 執行役員 チーフストラテジスト 等、同年7月より現職。   
主な著書に、『日本のプライベート・エクイティ』『金融不況脱出』日本経済新聞社、『国債暴落』中央公論新社、『銀行の戦略転換』『金融市場の勝者』『金融社会主義』『世界国債暴落』東洋経済新報社(以上、共著)、『20XX年 世界大恐慌の足音』東洋経済新報社、『国債暴落――日本は生き残れるのか』中央公論新社など多数。テレビ東京『ワールドビジネスサテライト』レギュラーコメンテーター、ダイヤモンドオンライン『経済分析の哲人が斬る!』等でも活躍。   

書籍紹介及び目次抜粋

長年、市場と実体経済の関係を観察し続けてきた著者が、政策論の観点から語る国際金融のイロハ   
◆アメリカ主導の為替変動を「達磨(だるま)さんが転んだ」と説く。その心は?各国中央銀行の量的緩和政策の採用を「金融緩和オリンピック」、通貨・財政危機の世界的な波及を「ソブリン・ワールドカップ」と名付ける著者ならではのユニークな視点で難解な政策論をやさしく解説。   
◆国際金融の理論・制度・歴史、為替変動、開発経済等の基幹テーマに加え、サブプライム問題、通貨危機、中央銀行、財政金融政策と市場、投資家、市場性金融等、近年重要性が高まる問題に言及。   
◆各章の冒頭に「高田の視点」「キーワード」「キーナンバー」を、末尾に「まとめ」と「コラム」を掲載。難解な経済理論や数式を避け、政策論の観点から現実的・効率的に国際金融が理解可能。   
●主要目次●   
序 章 こんなにおもしろい時代はない!   
第1章 戦後国際金融の歴史―また新たなレジーム転換期か?   
1 誰もが未体験の時代/2 歴史的な背景/3 今日の歴史を考えるうえで重要な潮流/4 今後の課題   
第2章 為替はどうして動くのか―戦後の為替の歴史はアメリカ主導の「達磨さんが転んだ」だった   
1 為替の理論を押さえよう!/2 為替相場の重要な概念/3 【事例1】円ドルを決めるのは「達磨さんが転んだ」/4 【事例2】韓国のウォン安誘導/5 【事例3】「金融緩和オリンピック」と「通貨戦争」/6 【事例4】円安は本当に望ましいのか/7 【事例5】戦前の高橋財政が意味すること/8 【事例6】ユーロを振り返る/9 【事例7】人民元は基軸通貨になるか/10 為替市場への介入/ 11 多通貨の時代に   
第3章 国際金融の理論―議論の共通土台のマクロ経済理論を学ぶ   
1 マクロ経済理論/2 重要な経済理論上の概念/3 政策協調の議論への発展   
第4章 政策協調―グローバルな経済政策をめぐる環境を学ぶ   
1 グローバルな経済政策と5回のジンクス/2 政策連動の理論   
第5章 開発経済―新興国問題と資源問題を探る   
1 開発経済の理論/2 ISバランス論と新興国/3 資源問題   
第6章 サブプライム問題―バランスシート調整を探る   
1 サブプライム問題とは/2 サブプライム問題とバランスシート調整/3 バランスシート調整と国債/4 バランスシート調整と企業行動/5 中国のバランスシート調整   
第7章 通貨危機―危機の背景にあるマクロバランスの変調   
1 国際通貨危機の背景/2 過去の危機事例/3 通貨危機モデル/4 欧州問題とソブリン・ワールドカップ/5 欧州債務危機の背景とその改善プロセス   
第8章 国際金融の制度―国際金融の制度は危機からの反省によってできあがった   
1 国際機関と規制/2 イスラム金融/3 BIS規制とは何か/4 規制体系について/5 マクロプルーデンスの潮流   
第9章 中央銀行―中央銀行総裁は国際金融を指揮するマエストロだ   
1 中央銀行の機能/2 世界の中央銀行/3 デフレと戦う新たな中央銀行の姿/4 マネーと中央銀行   
第10章 財政金融政策と市場―市場は政策によって動く   
1 財政政策の潮流/2 FedビューとBISビュー/3 市場環境の総括/4 グレート・モデレーション   
第11章 世界的な投資家―国際金融のプレイヤーは誰か   
1 世界の投資家/2 欧米型とアジア型金融モデル/3 投資家構造とALM   
第12章 市場性金融―複線形の金融仲介の展望   
1 市場化の拡大と投資家の変化/2 証券化/3 シャドーバンキングの拡大   
終 章 あらためて「こんなにおもしろい時代はない!」   
1 世界のレジームは変わるのか/2 国際金融は世界の知的ゲームだ!