KINZAIバリュー叢書 リーガル・エクササイズ

裁判官から見た「法と社会」「事件と人」

KINZAIバリュー叢書 リーガル・エクササイズ

定価:1,980円(税込)

編・著者名:加藤 新太郎 著

発行日:2015年02月18日

判型・体裁・ページ数:四六・並製・276ページ

ISBNコード:978-4-322-12620-4

書籍の説明

著者の略歴

加藤 新太郎(かとう しんたろう)   
東京高等裁判所判事(部総括)・博士(法学・名古屋大学)   
1975年 東京地方裁判所判事補   
1992年 司法研修所事務局長   
1998年 東京地方裁判所判事(部総括)   
2001年 司法研修所上席教官(第1部裁判官研修担当)   
2001~2004年 内閣司法制度改革推進本部法曹養成検討会委員   
2002~2005年 文部科学省大学設置・学校法人審議会専門委員(大学設置分科会)   
2005年 新潟地方裁判所長   
2007年 水戸地方裁判所長   
2009年 現職   

書籍紹介及び目次抜粋

裁判官、弁護士の仕事は   
常にエクササイズ(修練)である!   
◆40年の裁判官生活を通じ、世間の実相、事件当事者の思い、弁護士の苦労を観察してきた著者による珠玉のリーガル・エッセイ   
◆ドラマさながらのエピソードに世界のロイヤー・ジョークや「調停いろはかるた」をトッピングした洒脱な語り口が、日本の法と裁判のあり方への思索に読み手をやさしく誘う   
◆法曹関係者はもとより、すべてのビジネス・パーソンが気楽に読める一冊   
●主要目次●   
ユニット1 「裁判官」のリーガル・エクササイズ   
裁判官になったのはなぜ/「窓口研さん」の効用/裁判官に求められる複眼的な思考/暴かれた狂言/人証あれこれ/当事者の嘘の見分け方/娘夫婦への生前贈与/一審判決と異なる控訴審での和解/子役出身の裁判官/ユーモアを一匙/思い出に残る「名の変更申立事件」   
ユニット2 「法律家」のリーガル・エクササイズ   
法律家に必要な資質/法律学をマスターする秘訣/法律家の初心と理想と流動化/深い知識と雑学/裁きの限界と法律家の役割/一枚上手をいくこと/詐話師の肖像/弁護士の果たすべき役割/正直であること/準備書面が出せないわけ/領収書と支払いの事実/証拠提出された「不倫の手紙」/後味のよい審理/司法書士の犯罪   
ユニット3 個別事件からみる法と社会   
社長の悩み、父親の逡巡/新居の地盤沈下と仲介業者の説明責任/不動産関係融資における金融機関の説明責任/大学入学を辞退すれば入学金・授業料は返還されるのか/「楽しいこともありました」/反対株主の株式買取請求における「公正な価格」算定の基準日/お墓と墓地をめぐる紛争/交錯する親の思い、子の思い/脱税をめぐる攻防/社会的広がりを持つ事件/債務免脱との戦い/裁判所構内で詐欺   
ユニット4 民事司法を考える   
利用者調査から民事訴訟の運営のあり方を考える/新民事訴訟法で法律実務家は健康になったか/弁論準備手続の緊張と緩和/残念な陳述書/書かれていない判決理由/裁判官の補充尋問が意味するもの/「調停いろはかるた」を知っていますか/「調停いろはかるた」を覚えましたか   
ユニット5 法文化の国際比較   
民事訴訟の利用は増えるか/ロイヤー・ジョークと米国社会の不満/米国の普通の裁判官/コーヒーをこぼしたら/母親代位物としての法/日韓交流レポート─「日韓民事訴訟法共同研究集会」に参加して/「評決」   
ユニット6 企業法務・コンプライアンス   
コンプライアンスのかけ声と現実(前編)/コンプライアンスのかけ声と現実(後編)/リーガル・リスクと交渉戦略・意思決定/株は勝手に買われてしまったのか/善き人のための民事裁判   
ユニット7 裁判官の日常   
挨拶はたいへんだ/学者と実務家/日本人は、なぜ水戸黄門が好きなのか