バーゼルIII 流動性規制が変えるリスク管理

バーゼルIII 流動性規制が変えるリスク管理

定価:3,300円(税込)

編・著者名:浜田陽二 著

発行日:2014年03月19日

判型・体裁・ページ数:A5並・324ページ

ISBNコード:978-4-322-12429-3

書籍の説明

著者の略歴

浜田 陽二(はまだ ようじ)   
1989年4月株式会社日本債券信用銀行(現あおぞら銀行)入行、融資部門、市場部門、金融法人部門等を歴任。2006年11月にみずほ証券株式会社に入社、財務企画部門にて調達業務や規制対策等を経験。2014年2月アビームコンサルティング株式会社入社、現在に至る。   
1989年3月 慶應義塾大学商学部卒業、計量経済学専攻。   
主な著書   
『13歳からの投資のすすめ』(東洋経済新報社、共訳)   

書籍紹介及び目次抜粋

段階適用を先取りし、余裕で備える   
◆自己資本が十分なグローバル金融機関であっても銀行間市場における資金調達に窮した2008年金融危機の反省から、各国金融当局は、ストレス時の預金流出等への対応力強化を図るべく流動性リスク規制の強化を決めた。2015年からまずは国際基準行に対し、バーゼルIII流動性規制のうち流動性カバレッジ比率(LCR)の段階的導入が開始される。   
◆本書は、導入までに日本の金融機関が整備すべきリスク管理態勢を示す。具体的には、規制対応のためのIT要件、子会社を含めた連結ベースでのデータ集積とコーポレートガバナンス(統制)のあり方、業務監査における確認事項、コア預金モデルに基づく国債運用などALM戦略への対応、将来導入が予定されているレバレッジ規制、その他規制や会計基準との関連など、   
 本格的な規制開始に備え検討すべき論点を整理、実務面に重点を置いてわかりやすく解説。   
◆現状、唯一の新流動性規制の解釈書。国際基準行だけではなく、その後に規制適用が予定される国内基準行の財務企画部門やリスク管理部門が、質量ともにしっかり準備し対応するうえで必携のガイドブック。   
●主要目次●   
第1章 流動性リスク管理が必要になった背景   
 1 バーゼルII時代における銀行規制   
 2 サブプライム問題とリーマン・ショックでの問題   
 3 流動性リスクに影響を与える環境変化   
第2章 国内金融機関における流動性リスク管理の変遷   
 1 調達サイド重視によるリスク管理   
 2 ストレステスト導入とストレス時の対策   
 3 CFPの策定   
 4 流動性リスクモニタリング体制の構築   
 5 外貨流動性リスク管理への問題意識   
第3章 バーゼルIII流動性規制   
 1 バーゼルIII流動性規制の基本概念   
 2 バーゼルIII流動性規制スケジュール   
 3 LCR(Liquidity coverage ratio:流動性カバレッジ比率)   
 4 LCR開示関連   
 5 NSFR(Net Stable Funding Ratio:安定調達比率)   
 6 規制値算出に係る連結対応   
第4章 流動性規制で求められるIT要件   
 1 IT開発が必要となる理由   
 2 IT要件定義における留意点   
 3 具体的な要件定義   
 4 IT対応におけるその他留意点等   
第5章 流動性規制とコーポレートガバナンス   
 1 連結規制として求められる社内統制   
 2 子会社等における自国規制対応   
 3 CFPの見直し   
 4 規制対応のためのKPI導入   
第6章 流動性規制と業務監査   
 1 金融検査マニュアル   
 2 LCR本格適用前の段階   
 3 流動性規制段階適用の段階   
 4 流動性規制完全適用後   
第7章 バーゼルIIIその他規制との関連性   
 1 資本規制   
 2 レバレッジ規制   
 3 会計基準に関する影響   
 4 決済短縮化等の変更に関する影響   
第8章 ALM戦略への対応   
 1 コア預金モデルと流動性規制   
 2 預金関連   
 3 国債運用とALM運営   
 4 貸出関連   
 5 外貨戦略   
[巻末資料]    
1 LCR           
2 NSFR