近助(きんじょ)の精神

近くの人が近くの人を助ける防災隣組

近助(きんじょ)の精神

定価:1,430円(税込)

編・著者名:山村 武彦 著

発行日:2012年09月12日

判型・体裁・ページ数:四六版・236ページ

ISBNコード:978-4-322-12143-8

書籍の説明

著者の略歴

学生時代に遭遇した新潟地震(1964)でのボランティア活動を契機に研究所設立。現場主義(真実と教訓は現場にあり)を掲げ、地震、津波、噴火、土砂災害、テロ、事故など150カ所以上の災害現地調査実施。阪神・淡路大震災発生時は、2時間後に現地入りし救助活動や調査活動にあたる。同年科学技術庁長官賞受賞。講演、執筆など防災意識啓発に活躍中。実践的防災・危機管理対策の第一人者。
 「近助の精神」「防災隣組」提唱者。
 所属学会:日本災害情報学会、地域安全学会。
 現職:防災システム研究所所長

書籍紹介及び目次抜粋

◆自然災害と社会災害を克服するためのキーワードは「人」であり、人と人、人と地域、人と社会のほどけた結び目を結び直す、最小共同体「防災隣組」を提言。
◆欧米の近隣自治組織や、隣保組織としての日本の「隣組」の歴史を徹底検証。
◆防災力の向上を目的とした企業間連携や、事業所と町会が連携した取組み等、先進的な事例を数多く紹介。
◆企業の安全委員や危機管理担当者、自治会組織、地方公共団体や金融機関の災害対策担当者など必読の書!
●主要目次●
序 章 ほどけた結び目
1 社会災害と非常事態宣言
2 孤の時代(50歳男性の5人に1人が未婚)
3 ほどけた結び目を結び直す
4 近助の精神
第1章 自助、近助、共助
1 上杉鷹山公「三助の実践」
2 公助は業務
3 共助だけでは機能しない
4 上杉鷹山公の「五什組合」と「五ケ村組合」
第2章 防災隣組の先進事例
1 犠牲を最小限にとどめた防災隣組
2 東京防災隣組
3 死ぬまで住みたいまちを目指す「おとなり場」
第3章 自然災害と想定外
1 「南海トラフ沿い巨大地震発生! 3分後に大津波!」
第4章 隣保組織[隣組]の歴史
1 飛鳥時代の「五保の制度」
2 秀吉「御掟」と五人組
3 徳川時代の五人組
4 五人組から町内会・部落会へ
5 戦時下の隣組
6 自然災害と社会災害から人を守り合う防災隣組
第5章 東日本大震災と日本人の礼節
1 豊かな自然と地勢的リスク
2 究極の地政的リスク、超大国の狭間に位置する日本
3 つつましく、折り目正しい日本人
4 モラル(倫理)だけではない美徳
第6章 欧米の近隣自治組織
1 イギリスの近隣自治組織
2 ドイツの住民組織
3 フランスの住民組織
4 アメリカのコミュニティ