事例に学ぶ 貸出先実態把握の勘所

「取引先概要表」の作成と財務・実体面の動態把握

事例に学ぶ 貸出先実態把握の勘所

定価:2,420円(税込)

編・著者名:吉田重雄(著)

発行日:2008年08月25日

判型・体裁・ページ数:A5・256ページ

ISBNコード:978-4-322-11321-1

書籍の説明

書籍紹介及び目次抜粋

◆貸出業務で不良債権を出さないための最重要事項は「貸出先企業の実態を把握すること」。貸出先のその時点における経営実績を動態的に把握することは健全な貸出資産を積み上げるうえで必要不可欠です。
◆貸出先企業の実態を把握する際の基本姿勢や確認事項について、企業調査の本質、取引先概要表の内容と作成方法、実体面の把握方法、財務面の動態把握、倒産兆候のとらえ方を実践的視点で解説します。
◆支店長と担当者との会話で構成される各事例を読み解くことで、実態把握に求められる「顧客のいうことを鵜呑みにしない心得」「健全な懐疑心」を養います。
◆都市銀行元支店長が自らの経験・事例を基に貸出先実態把握の神髄を伝授します。
◆貸出に携わるすべての金融機関職員必携の書!
●主要目次●
第1章 企業調査
第1節 事例紹介
事例1/事例2/事例から学ぶこと
第2節 企業調査の必要性
第3節 企業調査の意義
貸出業務の本質/企業調査の意義
第4節 企業調査の方法
財務面の評価/実体面の評価/どちらを優先するか
第5節 企業調査の心構えと留意点
貸出担当者としての基本的な心構え/調査に際しての心構え/調査を行ううえでの留意点
第6節 情報の収集
情報の収集ルート/収集資料/情報の集め方
第7節 情報の信ぴょう性
資料内容の限界性と制約/財務諸表の信ぴょう性
第2章 取引先概要表
第1節 事例紹介
事例3/事例4/事例から学ぶこと
第2節 取引先概要表
取引先概要表の必要性/取引先概要表を作成する意義/取引先概要表の記載項目
第3節 他の資料との一体的活用
第3章 取引先概要表の作成
第1節 事例紹介
事例5/事例6/事例から学ぶこと
第2節 企業概要の把握
商号・所在地/代表者名・経歴/資本金/業種/創業年月・設立年月/従業員数/株主構成・持株数/役員名/本社・工場・営業所・その他不動産/関係会社/格付/主要仕入先・主要販売先/取引銀行/直近3~5期の決算概要
第3節 取引経緯の把握
会社沿革/取引開始日/取引開始の経緯/取引方針/経営上の課題/取引上の留意点/人の評価/モノの評価/主な取引経緯
第4章 実体面の把握
序 節 能動的な把握
第1節 事例紹介
事例7/事例8/事例から学ぶこと
第2節 面談時の留意事項
基本的心構え/面談の仕方
第3節 経営者を識る
経営者の実像を識る/経営者を識って
第4節 現地・現場を観て、聞く
本社訪問で何を観て、何を聞くか/工場訪問で何を観て、何を聞くか/経営者の自宅を観る
第5章 財務面の動態把握
第1節 事例紹介
事例9/事例10/事例から学ぶこと
第2節 年商の実態把握
年商の変動要因/年商の増減分析/年商の推定方法/年商推定から粉飾を見抜く/年商に対する経営者の意識
第3節 月商の実態把握
「月商」「平均月商」の意味と違い/平均月商と回転期間
第4節 貸借対照表の主要勘定科目の実態把握
預金/受取手形/売掛金/有価証券/棚卸資産
第6章 倒産兆候のとらえ方
第1節 事例紹介
事例11/事例12/事例から学ぶこと
第2節 外部情報から察する兆候
火のない所に煙は立たない/情報の確認
第3節 財務分析から察する兆候
粉飾決算はなぜ行われるか/粉飾決算の発見/融通手形
第4節 自店取引から察する兆候
預金取引面の兆候/貸出取引面の兆候/実体面における兆候発見
附 章 『中小企業の財務指標』の活用
はじめに/『中小企業の財務指標』とは何か/「比率分析」と「実数分析」